40代後半になってから、保有している資産を金融資産から実物資産へ急速にシフトさせてきました。今や、国内外の不動産が資産の80%近くを占めるようになり、金融資産は投資信託の積立で少しずつ増えている程度です。
不動産への資産シフトを進めている理由は3つあります。
1つは世界的な金融緩和による運用環境の変化です。伝統的な資産運用では、株式でキャピタルゲイン(値上り益)、債券でインカムゲイン(金利収入)という2つの資産を組み合わせるのがオーソドックスです。しかし、先進国は低金利が続いており、債券運用で得られるインカムゲインでは十分な資産形成ができなくなりました。不動産の賃貸収入はそれを補う新しいインカムゲイン獲得のために必要なのです。
2つ目は、新しい投資のフロンティアの登場です。アジアの新興国の不動産投資は、ここ数年ようやく投資できる物件が出てきたばかりです。2年前にカンボジアに不動産購入した時は、周囲の人たちから大反対されましたし、ベトナムに外国人が投資できるようになったのは、今年の7月からです。フィリピン、スリランカ、バングラデシュ、タイといった国も含め、海外不動産投資のオポチュニティ(投資機会)は急速に広がっています。
そして3つ目が私自身の年齢です。50代に入り、キャピタルゲインを狙う株式投資から、定期的なインカム収入を狙う投資へとポートフォリオをシフトさせる必要性を感じています。REITのような金融商品を使った不動産投資もありますが、個別物件で「歪み」を狙うべきと思っていることと、減価償却などの実物資産ならではのメリットを考えると、実物不動産への投資が合理的です。
資産運用は、「60歳までに1億円」といった資産残高を競うものではなく、「60歳からずっと毎月50万円」というような安定したキャッシュフローが究極の目標になると思います。自分の代わりに毎月せっせと稼いでくれる資産を国内外に保有すれば、為替(円安)リスク、インフレリスクを回避でき、お金という制約要因から人生を解放できるのです。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年11月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。