営業の仕事で売るのは「商品」ではなく「自分」 --- 内藤 忍

アゴラ

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ワインの試飲販売会に出かけてきました。平日の午後ということで、会場はガラガラ。セールスの担当者が何種類も試飲させてくれ、ワインを熱心にセールスしてくるのですが、残念ながら買おうという気にはなりませんでした。ワインを売ることに熱心で、自分をまったく売っていなかったからです。

ワインの基本的な情報や、味わいについての説明は重要ですが、売れるためのポイントではありません。説明してくれた担当者から買いたいと思わなければ購入の決断をしないのです。その時に決め手になるのは、担当者が提供してくれる商品以外の価値や情報です。「ワインに対する考え方が変わった」「良いアドバイスをもらったからお礼に買っていきたい」という気持ちになれば、商品は自然に売れていくのです。

これは、ワインのような嗜好品だけではなく、投資商品でも同じことが言えると思います。

SHINOBY`S BAR 銀座で今週末開催する「A氏とY氏の会」(写真)は、毎回募集からすぐに満席になってしまう人気セミナーです。講師をお願いしているA氏とY氏の特徴は、お客様との会話で商品について語っている時間が極めて少ないことです。

お客様に無理やり商品をセールスするのではなく、受講者の抱えているお金の問題点に対して、コンサルティングしていく中で、そのソリューション(解決法)を提供する。その中の1つとして、自分の売っている商品を位置づけているのです。

お金の悩みと言えば、老後の生活資金の確保や、円安・インフレといった経済の変化への対応方法です。このような具体的で切実な問題を解決するツールとして、自分が取り扱っている商品がフィットすれば、売り手、買い手の双方にとって満足できる結果になるのは当然です。

また購入したお客様とは、商品ではなく信頼関係でつながるから長期のお付き合いとなります。その結果、お客様からの紹介で新しいお客様が生まれるという好循環が実現できています。無理な営業をしないから、クレームもまったくありません。だから、安心してお任せすることができます。

営業成績ばかりを気にしている人は営業で成果は出せません。自分がお客様に対してどんな価値を提供しているのか、お客様の持っている問題点に対してソリューションを具体的に提供できるか。それを考え抜くことこそが、営業で成果を上げるための最短の方法です。そこでのウリは「商品」ではなく、提案できる「自分」です。

A氏とY氏の会は、来年も開催予定です。資産デザイン研究所メールで先行募集いたしますので、お見逃しなく!


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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年12月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。