部があって、課があって、係があって・・・行政機構は「縦割」でそれぞれの役割が明確に定められています。「縦割」は、担当や責任が明確になるので、「決められたことを」「確実に」実行していくには適した仕組みです。
しかし、時代の変化を捉えて新しいことを始めるためには、役割がしっかりと決められている分だけ、対応に時間がかかったり、あるいは対応できなかったりします。
そのときに、求められるのが「横串」です。既存の組織や制度にとらわれず、現場のニーズを掘り下げて考えていきます。
これは、役割分担の違いであって、どちらがいい・悪いではありません。
大切なことは、「縦割」と「横串」を意識的に組み合わせること。逆に言えば、例えば、外の視点で「横串」を刺すことができる地域おこし協力隊に、役所の業務の下請けをさせる(=無意識のうちに「縦割」に組みこむ)のは、すごくもったいないことです。
縦の糸と横の糸でひとつの布が生まれるように、「縦割」と「横串」を組み合わせることでいい行政ができるのではないでしょうか。
(長島大陸にお越しいただいた「築地食べる通信」の吉澤有さんが撮影)
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まちづくりの原典は、「天照大御神の神話」にある。
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68216064.html
<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68480758.html
編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2015年12月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。