改選が多い民主党は存続危機?各党の参院選危険度 --- 選挙ドットコム

あけましておめでとうございます。
本年、2016年は3年に一度の「参院選イヤー」。
おそらく7月10日(日)に、参議院選挙が実施される予定になっています。
もしかしたら衆参同時選挙・・・?
いや、「もしかしたら」ではなく「ほぼ確実」?

なんて話も飛び交っていますが、参議院選挙が行われることは、間違いありません。
参議院選挙を見据えて、昨年末も会派の離脱などの動きがありました。
参考:井上参院議員が自民会派入り=江口氏はおおさか維新に
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201512/2015122400346

会派を巡る交渉は、今年も続きそうです。
参考:民主との参院統一会派結成、1月下旬以降に
http://mainichi.jp/articles/20151226/k00/00m/010/016000c

「会派」と「政党」の違いは?


「会派」は「政党」と異なり、「議会活動」のみに特化した枠組みです。そのため、基本的には「会派」と「政党」が一致しているケースがほとんどなのですが、中には「政党には所属しない(無所属)だけど、この政党とは政策で一致できるから、会派には入る」という議員も何名もいます。

イメージとしては、「政党」よりもゆるい「政策グループ」といった感じで、そのため気軽に会派に入ったり抜けたりもできますし、例えば維新と民主党の「政党合併」の前の「お見合い期間」として、「統一会派」が組まれる、ということもあります。

そのため、政局が乱れると、「政党」の前に「会派」の人数の変動が激しくなっていきます。昨年末も、政局が荒れていましたが、年を明けて1月1日、現時点で参議院の会派の人数はどうなっているのでしょうか。

圧倒的な自民党、少数野党はどんぐりの背比べ状態


今年選挙のある参議院にだけ絞り、グラフにしてみました。

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まず、自民党会派が圧倒的なことが分かります。参議院242人の内、約半数にあたる114人が自民党会派に所属しています。強い。前回の2013年の選挙でも自民党は快進でしたが、今年夏の参議院でもさらに議席を増やすのでしょうか?

さらには、共産党が第4位の会派規模の政党だということが分かりました。野党で言えば第2位の規模ですから、「確かな野党」として存在感がありますね。

他の野党に目を移すと、おおさか維新の会・元気会・維新の会・日本のこころを大切にする党・社民党・生活の党・新党改革は、どんぐりの背比べ常態でした。改めて、「おおさか維新の会」と「維新の党」が2つ存在することや、「日本のこころを大切にする党」「生活の党と山本太郎となかまたち」の名前が目立っていることなど、参議院の会派はカオスですね。

さて、続いて、各会派の議員の中で、「今年改選となる人数」の割合を計算してみました。参議院はご存知の通り、242名の定員の内、121名が今年、そして残り半分の121名が3年後、と3年おきに選挙を迎えます。

今年改選ということは、参議院議員としての任期が終わり、残念ながら再選できない方もいらっしゃるわけです。自民党の圧勝が予想される中、今年改選の議員が多ければ多いほど、議席が少なる可能性が高いのでは…

グラフにするとこんな感じです。

民主党、維新の党が危険!共産党とおおさか維新は安泰?


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なんと民主党会派の内、7割が改選の年です。自民党支持率が高く、民主党への期待が低い中、7割もの議員が任期を終え改選を迎えます。そんなことは有り得ないでしょうが、7割の議員が再選して帰って来れないなんてことも…。

同様に、維新の党では8割が改選です。6年前の2011年の時は第3極・維新への追い風がありましたが、今回はどうなのでしょう。維新の分裂、民主党への合流などネガティブな報道も多く、8割の議員で再選できる人は多くないかもしれません。

一方で、共産党は今年改選組は27%と少なく、今年の選挙結果に関わらず、数年間は存在感を発揮できるでしょう。また、「維新の党」と異なり、「おおさか維新の会」では改選組はわずか29%。選挙の無い議員が多く、しばらくは安泰でしょう。

民主党・維新の党の合併はあるか?


以上、元日の会派所属数と、今年改選を迎える議員の割合を見てきました。民主党はその多くが今年改選ということもあり、選挙結果次第で今後の党勢が決まってくるでしょう。統一会派を検討している「維新の党」も改選組が多く、民主党・維新の党ともに、選挙というデッドラインに向けて選挙を闘うための体制づくりがすすみそうです。今後どうなっていくのか、その動向に注目したいと思います。

選挙ドットコム編集部

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編集部より:この記事は、選挙ドットコム 2016年1月3日の記事「改選が多い民主党は存続の危機か!? 元日の会派議員数から考える各党の参院選危険度」を転載させていただきました(タイトル改稿)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は選挙ドットコムをご覧ください。