暴落で始まった2016年の東京株式市場 --- 松田 公太

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▲年始は下げで始まった東京市場(画像;足成、アゴラ編集部)

年明け最初の東証は大きく株価が下がり、日経平均は昨年末の終値より582円安となりました。

この日本株の急落には様々な要因があります。

一つは中国の経済と市場による影響。
4日に発表された製造業のPMI(購買担当者景気指数)が引き続き悪化したため、上海と深圳証券取引所のCSI300が7%下落し、この日導入されたばかりの「サーキットブレーカー」(一定の値幅を超えた場合に取引を止める制度)が初日から発動されてしまいました。

また、円高も直接的な原因となっています。
米国の利上げによる為替の影響は円安が想定されましたが、実際には円高が進んでいます。4日の東京円相場の終値は1ドル=118円97~99銭で、心理的節目の1ドル=120円を約2カ月半ぶりに突破。そのため、自動車・電機などの輸出関連株が軒並み下落しました。

さらに、背景にあるのは国際的な政治問題。
各国でテロの不安が高まる中、ISILにより混迷を深めるシリアやイラクの情勢に加え、サウジアラビアとイランの外交断絶によって中東の緊張が更に高まっています。原油価格の大幅安や難民問題も解決するにはまだまだ時間が掛かりそうです。

例年は大納会の終値より、大発会の方がご祝儀相場で上がることが多い東京株式市場。これだけ初日に暴落したのは日本の株がずるずると下がり続けたリーマンショックの2007~2008年以来なので、少し不安を感じる投資家もいることでしょう。

昨日一日の動きでしかありませんが、日本も世界も非常に「もろい」、不安定な状況にあることは間違いありません。

そんな中、日本だけが不死身になることはありえませんが、少しでも強靭になって、影響を受けにくくすることはできます。
その為に内需が牽引役となる、足腰の強い経済を作らなくてはならないのです。

今国会でも様々な提言をして、それを実現していきたいと思っています。


松田公太宣材


編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会代表)のオフィシャルブログ 2016年1月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。