NY州知事、年末までに地下鉄Wi-Fi設置を宣言 --- 安田 佐和子


ニューヨーク州のクォモ知事が、年始から大胆な確約を行いました。

年末までに、NY市内の地下鉄全線にWi-Fi設置を行うというではありませんか!アポの時間に間に合うように家を出たものの、MTAの無情な故障発生のおかげで遅れてしまう羽目にあった時、車内で歯がゆい思いをした方は数多くいらっしゃるでしょう。今後は、そうした問題が解消される・・・はずです(10年住んだ経験から、どうもインフラ整備への信頼度は低くなってしまいます)。

また2020年までに30駅の改装に踏み切るほか、地下鉄及びバス車内ほか駅にスマホ充電ステーションを設置し、利用者の環境を整備していきます。

さらに、2018年までにメトロカードの廃止も決定しました。遂にICカード導入かと思ったあなた、ハズレです。NY市は、スマートフォンでQRコードを読み取る仕組みを活用するんですよ。スマホで30日間のアンリミテッドを購入すれば、その期間にわたり有効となり改札口をパスできるのだとか。個人的にはスマホでQRコードを表示する場合に差し出す位置で縦横が変わってしまったり、QRコードそのものを表示させるのに時間が掛かってしまうリスクがあるため、手放しで喜べませんが・・。

QRコード利用、MTA及びニューヨーカーにとって吉と出るか凶と出るか?

(出所:TimeOut)

もう一つ指摘するなら、今後はWi-Fi利用可能とあって車内での電話利用が増え一段と騒々しくなるリスクも格段に上昇しそうですね。ただでさえバスに乗れば必ず1人は辺り構わず自宅で会話する声量で電話する方が見受けられ、耳には決して優しくありません。個人的にはコインの裏表なサービスにならざるを得ないと感じております。
(カバー写真:Michael/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2016年1月12日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。