「SMAP解散」はフェアな報道なのか?

どうも新田です。世界で一つだけの、国政政党で直接民主制を目指した元気会が政党要件を失って、SMAP解散の裏で離党の動きも相次いでいるのが残念であります。さて、SMAPの一件は、我が家で購読中の日経の社会面にすら載っていて、朝日に至っては購読してないけど、本記が1面掲載、社会面でも関連記事がトップだったと伝聞するや(紙面構成みると、ホントだ…爆笑)、起き抜けに青いイナズマで脳天を貫かれたような笑撃なんですが、1点だけ追記したく。

きのうも書いたように、この手のゴタゴタは、「政局報道」と同じで冷静に見ないといけないわけですが、スポニチのけさの続報なんかをみると、改めてそう思うわけです。

SMAP女性マネ、独立クーデター失敗…同調の中居ら4人行き場失う
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/01/14/kiji/K20160114011852420.html 
SMAP女性マネ、昨年8月から独立工作…独断での紅白司会推し裏目
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/01/14/kiji/K20160114011854510.html

まあ、ご興味があれば、読んでいただければと思いますが、SMAPがまさかの「のど自慢」の司会をしていたのを始め、独立に向けて飯島女史が事務所に「無断」であれこれ工作していた的なストーリーを展開されています。外形的な事実がそれなりにあるんでしょうけど、スポニチの記者さんがNHKサイドにもどの程度、裏を取った上で書いているのか、なかなか読み取るのは微妙なところで、「ストーリー」としては完成度が妙に高いようにも感じるんですよ。

▼SMAPの写真を避けるようにネット掲載するスポニチ
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そもそも、キャプチャーしたように、ネット上でスポニチが自社紙面に載っているSMAPの写真をわざわざ折り返して見出しだけを提示してウェブに流さないあたり、ジャニーズ事務所が自社タレントの画像を徹底的に流出させない「ウェブ鎖国」の方針にスポーツ紙側がおもねっている象徴じゃないんでしょうか。報道記事の肖像権の詳細について、弁護士ドットコムあたりで取り上げて欲しいけど、広告記事ではなく、編集記事で取材した画像なんだから、紙だろうが、ネットだろうが、流すのはスポニチの勝手なはずでしょ。

このあたりの紙面構成からしても、本件がフェアに報道されているのかどうか、首をかしげてしまうわけですが、個人的には飯島女史が新しい事務所を立ち上げるにせよ、SMAPの4人が他の事務所に移るにせよ、事務所を離れるのを機に、ツイッターなり、ニコ生なり、ウェブの世界にもどんどん出てきて新しい可能性を広げてほしいなと期待しています。それは決して、テレビとも対立せず、むしろ番組と連動した企画にもあてはまると思いますがね。

それではランチはセロリでもかじりますかね。ではでは。

(追記16:50)特にツッコミがあったわけじゃないですが、スポニチのウェブ版は一応、「スポニチの一面」で日々の紙面全体は載せており、さすがにそこにはSMAPの写真はありますが、個別のニュース記事で積極的にジャニーズのタレント写真を出さないようにしていることは確かです。これは他の媒体も同様です。


新田 哲史
アゴラ編集長/ソーシャルアナリスト
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ネットで人生棒に振りかけた!: 先の読めない時代の情報版「引き寄せの法則」
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