政治の世界に生息する人材のレベルが笑えない

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
一昨日の日曜日のことですが、3年連続就活内定率100%の学生向けビジネススクール「PSF」というところからお声がけいただき、主に就活生を中心とする学生さんたち相手に講演を行いました。


就活生相手に政治家の話なんて需要あるのけ?
と思いましたが、

「政治とは何か?」
「政治家というキャリアを選ぶこと」
「政治家ってぶっちゃけもうかるの?」

など多岐に渡るお話をさせていただきまして、質疑応答まで和気あいあいと盛り上がっていただけたようです。
しかしながら、

「政治家になりたい、あるいはなっても良いって思ったことある人ー?」

という質問に対しては、30人近くいた就活生たちの挙手は見事にゼロ

(当日使用した資料より)

さすが、2014年度の中学生なりたい職業ランキングで、シャーマン(祈祷師)を下回っただけあるというものです。
泣きたい。

そして以下に講演の中でお話したことの一つをば。
以前から何度もブログで取り上げている通り、政治家という職業は

●参入障壁があらゆる点で高い(金銭面・労力・リスクetc..)
●まったく身分が安定しない(年金もない)
●落選後にどうしたら良いかわからない(大企業にはまず戻れない)

など様々な問題をはらんでおりまして、それゆえに優秀な人材であればあるほど、

「そんな恐ろしい職業、わざわざ自分がやらなくても…」

と回避する傾向にあります。
必然、政治家を志したり、その前後で政治業界で従事する人というのはひとクセもふたクセもある人物ばかりが集まることになります。

私はまだこの世界に関わり出して日が浅い方ですが、それはもう信じられないようなタレントに遭遇してきました。

とある党に所属していた際、経費精算をした時のこと。
振り込み日の翌日に永田町に行くと、党職員さんがすっ飛んできて一言。

「おときた議員、すいません!振り込みした金額が200円足りなかったので、追加で振り込んでおきました!!」

振込手数料:432円

…手渡せよっ!
話してるだろ、今!!

もうこんなずさんな仕事が日常茶飯事だったんですが、この職員さんはとある都道府県議会議員選挙に惜敗した方でした。
風向きが違えば、議員バッヂをつけていたのかもしれません。

あるいは会員向けのメールマガジンに一斉送信で、

「退会処理が完了しました、今までありがとうございました」

というテロのような文面を流した別の職員さんもいらっしゃいました。
当然、「私は退会なんてしてません!」と連絡が相次ぎパニック状態に…。

ほどなくして逃げるように退職(ほぼブッチ)されていきましたけど、この方に至っては直前までとある自治体の議員さんでした。

他にも民間時代では考えられない、ここには書けないくらいにひどい仕事をする方々と接する機会が多々ありまして、政界の人材難は目に余ると断言して良いでしょう。

というわけで、民間で「普通に仕事ができる」レベルの人が議員あるいは政党関係の仕事(秘書含む)に就職すれば、相当いいセンで活躍できるのではないかと思ったりします。

一方アメリカ等では、政治家の秘書や事務所スタッフは非常に優秀な方が従事しており、議員事務所や政党本部はシンクタンクかと見まがうほどだそうです。

現時点で学生さんたちにとてもではないけど政界関係を就職先として勧めることはできませんが(苦笑)、いずれはこうした職種が

「あこがれ」

を持って目標にされるようにならなければいけませんね。
そのためには何よりまず、議員たちのレベルアップ。
まずは私が目標とされる存在となれるように頑張ります!

貴重な機会をいただきました運営会社のキャリアナビゲーションの皆さま、お声がけありがとうございました。

学生向け・企業向けの講演なども承っておりますので、ご興味のある方は下記フォームよりお問い合わせくださいませ。

おときた駿への講演・執筆・取材依頼について
http://otokitashun.com/offer/

それでは、また明日。

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。

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