都議会で議長が共産党に一喝。しかし…

こんにちは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
本会議の質問も佳境を迎えた昨日ですが、ちょっとした波乱がありました。


これはもう毎度のことなんですけど、共産党さんが一昨日の代表質問の時に

「戦争法案は憲法9条に明確に反する違憲立法である」
「都議会から安倍政権に対して戦争法案の撤回を申し入れるべきである云々」

ということを滔々と述べておりまして、舛添都知事から

「ここは都議会であって、国会ではない」

と諌められるというやり取りがありました。
これに対する意趣返し…なのかはわかりませんが、本日登壇したのは自民党きっての保守派論客・古賀議員。

戦後間もない頃の国会議事録を読み上げながら、

「一貫して護憲派を気取っている日本共産党こそ、憲法9条の制定に『反対』していた」
「さらにはその後、改憲を最も強く主張していたのも、日本共産党だった」

という事実を朗々と指摘しました。これに対して、共産党の議員たちが逆上!
2名の議員が答弁席に駆け寄り、警備員に取り押さえられるという事態に。

※写真は混乱する議場のイメージです
※『国民公会でのロベスピエールの打倒』マックス・アダモより

続いて議事の一時停止を求める動議を口々に叫び続ける共産党議員たちに対して、議長が一喝。

「あなたたちもいつもやっていることでしょうっ!!」

それでもしばらくは騒然とした雰囲気が収まらず、舛添知事がなかなか答弁に入れない状態が続きましたが、結局は議長が動議を取り上げず、やや強引に議事は進行される運びとなりました。

…都民の皆さまから見たら、「何やってんの、この人たち?」状態だと思います。。
(明日には都議会HPで録画が公開されると思いますが)

以上の展開で少し気になったのは、議長の頑なな対応です。
現在の都議会議長は最大会派である自民党から選出されているわけですが、議長職にある間は公平・中立の立場ということになっています。

確かにいつも共産党がやっていることではあるものの、議会中に動議を出すのも議員権限の一つ。明らかに自民党サイドに寄って、一喝とともに動議を即座に却下した姿勢には少々疑問を覚えました。

とはいえ、そもそも舛添知事の指摘するように、ここは都議会であって国会ではありません

両党とも有り余るほどの質問時間を持っているからこそ、このような応酬ができるのだと思いますが、常に持ち時間が10分前後の小会派議員の立場から見れば、

「その質問時間、1分でもいいからこちらに分けて欲しいっ!」

というのが率直なところでしょうか。
いや、質問していた古賀議員は日頃から博識で言論には隙がなく、本日の内容も非常に勉強になり示唆に富むものだったんですけどね。

東京五輪を始め、都政には課題が山積しておりますから、明日からは都民益のための有意義が議論のみが行われることを望むばかりです。

それでは、また明日。

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。

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