民主党、サンダース氏が3連勝!前日にはこんな使者が

民主党の米大統領候補であるバーニー・サンダース候補は26日、党員集会で3連勝を果たしました。以下はワシントン州をはじめアラスカ州、ハワイ州など3州における結果(Politico調べ)で、サンダース候補が地滑り的な勝利を飾っています。

▽ワシントン州 代議員数101人、そのうち特別代議員は17人
・サンダース候補 72.7%
・クリントン候補 27.1%

▽アラスカ州 代議員数16人、そのうち特別代議員は4人
・サンダース候補 81.6%
・クリントン候補 18.4%

▽ハワイ州 代議員数25人、そのうち特別代議員は9人
・サンダース候補 69.8%
・クリントン候補 30.0%

4月5日に予定する次の戦いの舞台、ウィスコンシン州マディソンでサンダース候補は「予備選あるいは本選で我々が勝利できないとは、誰にも言わせない。我々は、2つの選挙で勝利するだろう」と演説したものです。

太平洋側の3つの州を制したおかげでサンダース候補の獲得代議員数は1004人へ伸びたものの、同候補の意気込み通り予備選でクリントン候補を追撃できるかは引き続き微妙な情勢です。現時点でクリントン候補の代議員獲得数は1712人で、その差は708人(RealClearPolitics調べ、NY時間の27日午前8時30分時点)に及びます。

民主党の正式な大統領候補になるためには、少なくとも2382人の代議員を獲得しなければなりません。しかし、民主党の制度では主流派が勝利しやすい地合いが出来上がっているのですよ。予備選の結果に拘束されないスーパーデリゲートつまり特別代議員が数多く存在し、代議員総数4761人のうち約15%の712人と、共和党の約7%より格段に多い。特別代議員は大統領経験者をはじめ連邦議会議員、知事、党幹部などで構成され、党員集会や予備選に拘束されず自由な意思で投票できる権利を有します。こうしたメンバーは主流派候補を推す傾向が高く、クリントン候補に支持が集まる状況。しかも党内の大物ですから、予備選段階でも影響力は計り知れません。クリントン候補の代議員数のうち特別代議員は469人に達し、サンダース候補の29人を圧倒しています。

しかし、運が味方するかもしれません。サンダース候補が3連勝を記録した前日の25日には、オレゴン州ポートランドで演説中の同候補に、こんな可愛らしい使者が舞い降り勝利を予言しているかのようでした。

こちらをご覧下さい。


(出所:Steve Dykes/AP via NPR

水が入ったボトルの右横に、小鳥がサンダース候補に対峙しているではありませんか!大観衆が拍手喝采で大喜びしたのは、言うまでもありません。ツイッターでは、こんなパロディが登場し、大いに盛り上がっておりました。


(出所:Twitter)

最後のツイッターは「1%の大金持ちがこの国の富の99%を支配しているのに、飽き飽きするわ」と辛辣です。若手や黒人の知識層をはじめ、支持を広げている事情が垣間みれます。

(カバー写真:The Oregonian via Youtube


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2016年3月27日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。