みんなだいすき、絵描きコータローの新作が、パブリッシュされました。
とよはし市議会だより。 原画はこちら。
今回は、社会学者・古市憲寿さんの著「保育園義務教育化」を元に質問しました。
たくさん質問して、市役所からいろいろ回答いただきましたが、特に有意義だった回答はこの1点。
本市の保育園等の保護者負担額は、平成27年度で約22億円と見込まれています。
保育園等の「等」には、幼稚園や認定こども園が含まれます。
今年度(28年度)には、追加で約2億円の軽減があるため、入園者などは27年度と同じ程度であれば、保護者負担分は約20億円。 つまり、毎年あと20億円分をやりくりできれば、豊橋市では、保育園・幼稚園の無償化が、数字上は可能です(入園者数が一定として)。
ちなみに豊橋市は、人口38万人を最近下回り、子どもは1学年約3,000人超の自治体です。 年間の予算は、1,245億円(H28年度一般会計)。
– 広報とよはし 平成28年4月1日号
http://www.city.toyohashi.lg.jp/25985.htm
では、その1,200億円超のお金がどんな使い方をされているか、ざっくりこちら。
– とよはしの家計簿
http://www.city.toyohashi.lg.jp/2527.htm
こちらは平成26年度のまとめ(決算)です。 保育園関連のお金も一番上の「民生費」に含まれています。 より細かくどんな使い方をされているか見たい方はこちらをどうぞ。
– 予算|豊橋市 http://www.city.toyohashi.lg.jp/8815.htm
もちろんぼくは上記の「予算」を、ひと通り見ています。
1200億円もあれば、そこから20億なんて簡単だろう
と思っていましたが、これがなかなか難しそう。 最も難しい点は、「毎年」20億円ということです、一年だけでなく、経常的に。
となると、もしどこかを削ってとしても、単発の予算でなく、経常的なお金でないと意味がないわけです。 ところが、予算がでかいところというのは、だいたいハード(土木・建設)の単発な予算なわけです。
じゃあ、毎年お金がかかっているものがどの程度の予算かいくつか例を上げると、
- 広報広聴費(広報とよはし発行など)・・・ 1億2900万円
- シティプロモーション費・・・ 3210万円(昨27年度は1300万円)
- 首都圏活動センター費・・・ 1580万円
- 文化振興費・・・ 9億1800万円(うち、PLATや公会堂など施設管理6億5100万円)
- 農林水産業費・・・ 23億2000万円(うち、農地整備費が12億強)
- 商工費・・・ 29億4000万円(うち、中小企業支援費の制度融資事業費が17億弱)
- 中心市街地にぎわい創出費(歩行者天国や空き店舗対策など)・・・ 4900万円
- 観光費・・・ 1億円(うち、豊橋まつり開催費補助金6200万円)
- 公園緑地費・・・ 8億2800万円(うち、豊橋公園含む公園施設維持管理6億6000万円)
- 科学教育施設費&科学教育推進費・・・ 3億8900万円(自然史博物館、科学教育センターなど)
- 小学校費・・・ 32億2000万円(うち、校舎の改築・長寿命化などに20億円超)
- 中学校費・・・ 10億2000万円(うち、校舎の改造などに4億円超)
- 図書館費・・・ 4億9300万円
- 美術博物館費・・・ 3億2400万円
- 市民体育費・・・ 11億2000万円(うち、スポーツ施設管理9億2200万円)
イメージがつきやすいものをピックアップしてみました。
つまり、ざっくり「毎年」20億円とは、
- PLATや公会堂などの文化施設+総合体育館などのスポーツ施設 または、
- 農地整備や制度融資を除いた全ての、農林水産業費+商工費 または、
- 自然史博物館&科学教育センター+豊橋の全ての公園+図書館+美術博物館
くらいのインパクトがあるお金です。
ちなみに、保育所の運営などは、「幼児期教育保育費」という名称で、111億円が予算化されています。 これを含む「児童福祉費」は、230億円。 一般予算1245億円の5分の1程度を占めています。
文字通り桁違いです。
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とはいえ、じゃあ全く隙がないかと言えば、そうでもないと思いますので、いろいろ考えてみたいと思います。
では!
プロフィール
長坂尚登|1983年愛知県豊橋市生まれ。
地元の時習館高校卒業後、東京大進学、コンサルティング会社で働き、10年間東京で過ごす。2012年にUターンし、商店街マネージャーとして、豊橋のまちなかを奔走。2013年から内閣官房より地域活性化伝道師を拝命。
2015年商店街マネージャーを退職し、豊橋市議に立候補。新人トップ当選で、現職(無所属)フェイスブックページ