「のぞみ」の車掌に、英語の緊急アナウンスを望む

内藤 忍

image

京都に日帰りで出張してきました。仕事の合間に、有名な喫茶店でふわふわオムライス(写真)を食べたり、プライベートの用事をこなしたりし、夕方から京都経営者協会の皆さまに経営者の資産運用に関する講演を行いました。

20時過ぎの新幹線に乗って東京に向かったのですが、熱海と三島の間の激しい豪雨の影響で、静岡駅付近で電車が止まってしまい、結局1時間40分遅れて品川に到着しました。到着時刻は深夜1時を回っていましたから、電車は全て終わっており、タクシーで帰宅。東京駅には、遠距離の方のために新幹線車両を使った列車ホテルが用意されるとアナウンスされていました。

電車が停止したまま、車内に長時間閉じ込められていたのですが、その間車掌さんが頻繁に、電車の運行状況について車内アナウンスをしてくれたので、混乱はありませんでした。到着時間の予想や、遅れの原因などタイムリーなアナウンスでスムースに緊急時対応を行っていました。

しかし、1つだけ気になったのは、普段は英語の音声アナウンスで運行案内が流れるのに、今回のような緊急事態の大切な情報はすべて日本語だったことです。車内の液晶掲示に2回だけ英語のテロップが流れましたが「もうすぐ発車します」「東京駅で車内で朝まで休憩が取れます」という2つのテキストだけでした。日本語がわからない外国人にはかなり苦痛だったと想像します。

飛行機の場合、国内線でもCAの英語のアナウンスがあり、飛行中もパイロットが飛行状況について英語でも説明をしています。地方に飛んでいる国内線の飛行機よりも、東海道新幹線の方が外国人比率は高いと思います。平時は、音声アナウンスでも問題ありませんが、今回のような緊急時には最低限の英語のアナウンスができる体制にした方が良いのではないでしょうか。

東京オリンピックが近づけば、外国人観光客の日本への興味がさらに高まり来日する人は増えるはずです。日本最大の観光地である京都に向かう外国人の数も更に増えると予想されます。

緊急時には例え片言でも良いので、英語で最新情報を説明する。鉄道会社にも、そんな航空会社と同じような顧客対応が必要だと思いました。

※毎週金曜日に配信している「資産デザイン研究所メール」。資産を守り増やすためのヒントから、具体的な投資のアイディア、そしてグルメな情報まで、メールアドレスを登録するだけで無料でお届けします。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年7月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。