東京以外に住むなら、どこの街が良いか?

週末に徳島に行ってみて感じたことは、地方中核都市の居住地としての魅力でした。食のクオリティはお店によっては東京以上。しかも価格は極めてリーズナブル。クオリティオブライフは高そうです。

例えば、ランチで出かけた、吉野川の天然鮎のお店はコースが6800円。甘露煮、お造り、塩焼き、揚げ物、味噌焼き、姿ずし(写真)、ぞうすい、香 の物、デザートと鮎がこれでもかと出てきます。天然の鮎の上品な香りを味わい尽くし、この価格は脅威です。東京なら3倍以上はするかもしれません。しかも これだけの新鮮で質の高い鮎はなかなか手に入りません。新鮮な食材が安く手に入るのは地方の特権です。

生活環境も整っています。東京にある大手のチェーン店は一通り揃っていますし、アマゾンのようなネット販売を使えば、東京とほとんど同じものが手に入ります。

住宅の価格は激安です。広い庭付きの一戸建てで優雅に暮らすことができます。賃貸なら広い部屋を借りても家賃は恐らく10万円以下です。

しかし、地方ならどこでも良いという訳ではありません。自分が住むならという前提で、いくつかの条件を考えてみました。

1.美味しいものがある
地方の特産のお料理や、美味しい魚、野菜、肉など東京では味わえない新鮮な食材があるとそれだけで豊かな人生になります。
2.東京から飛行機の直行便がある、あるいは電車で2時間以内
たまには東京に行くこともあるでしょうから、アクセスは重要です。飛行機の乗り換えがあるとさすがにきついです。また空港から1時間以上かかるところは避けたいです。
3.冬温暖で夏は涼しい
できれば気候が東京より温暖だと良いです。夏は実質的に東京より暑いところは、一部の盆地を除いてあまり無いと思います。
4.文化の香りがある
街に歴史があると、文化が醸成されていて、魅力があります。新しい都市よりも古くから存在する由緒ある街の方が落ち着きます。

このような私なりの条件から探していくと、やはり東京以外に住むのであれば、気候を考えれば、四国や九州のような東京よりも南というのが現実的な気がします。福岡や松山も魅力的な街ですし、行ったことはありませんが大分、熊本、鹿児島といった県庁所在地も住み心地は良さそうです。

ライフスタイルを考える際に、東京だけではなく、地方の街で暮らすという選択肢を追加すると、可能性が大きく広がります。仕事をしているうちは現実 的に難しいかもしれませんが、自営業で毎日オフィスに行く必要の無い人や、リタイアした人にとっては、居住体験してみる価値のある場所だと思いました。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年8月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。