NHKはもっと“真面目”にやってほしい --- 高宮 滋

先日、午後5時ごろNHK地上波の1チャンネルをつけたら、何か天文関係の番組をやっていた。今はオリンピック、高校野球の時期である。最近この時間帯の地上波1チャンネルはずっと高校野球であった。自分は朝日新聞が関わっている限り高校野球はいっさい視聴しないことにしているので、この時間テレビをつけたら,即,あらかじめ録画したビデオに切り替えることにしている。基本的に民放は嫌い(コマーシャルが長すぎる,バラ芸人が出過ぎる)なので、民放も見ない。

しかし,小生にはテレビの電源を入れてテレビ放送は最初からバイパスしてビデオに直行する技がないので,短時間は嫌いな高校野球か民放の音を聞かざるを得ない。しかし、まあNHKに高校野球の放映を止めろというつもりはないし,民放にコマーシャルを止めろ,バラ芸人を出すなというつもりもない,というかそんなことを言っても通る訳がないということはわかっているつもりだ。

ところが今日はテレビの電源を入れたら,なぜか高校野球ではなく,何とも浮世離れのした天文番組だった。自分には,なぜなのか正確な理由はわからない。多分,高校野球が早く終わったので,そういう時のために、あらかじめ用意しておいた、録画の天文番組を放映したのだろうと推測した。

この推測が正しいと断言する自信はないので違っていたら陳謝するしかないのだが、午後5時の番組として天文番組を放映するということには違和感がある。高校野球とか相撲とか,理由はわからないがNHKが極めて高い優先度を設定しているイベントがないとき、すなわち通常時のこの時間帯NHKは「シブ5時」という番組をやっていて,自分は結構これが好きなのである。ニュースも見れるし,解説委員による解説もあるし、街角情報、天気予報などもある。自分としては,高校野球や相撲よりこの「シブ5時」のほうがずっとよい。

ちなみに余計なことであるが、自分は高校野球や相撲そのものが嫌いなのではなく,高校野球は大嫌いな朝日が関わっているのとアナウンサーの乗りが嫌いで、相撲もNHKの偉そうなアナウンスの乗りが嫌いなのである。決まり手について相撲協会の発表に異議を唱えたりしているが、一体何様のつもりだ、あなたに相撲の何がわかっているのだという気がするから嫌なのだ。何かと言えば精神面,精神面というのも嫌いだ。ただ、NHKが高校野球や相撲の放送をすることにイチャモンをつけようとは思わないし、つけられもしないとも思う。多くの人々は高校野球や相撲が好きなのだということは,わかっているつもりだ。

しかし、たまたま今日思ったのだが,NHKは高校野球や相撲のとき,何で空きチャンネル(地上波なら12,BSなら102)で通常番組を流さないのか。下司の勘繰りであるが,高校野球や相撲をダシにして通常番組のスタッフが休みを取っているのではないか。

別にスタッフ個人が、休みを取るのは個人の勝手であろうと思うが、一応客商売であるはずのNHKが組織として通常番組を切り捨てるのはいかがなものか。民放が長々とコマーシャルを流したり、うるさいバラ芸人にしゃべらせるのは自分にとっては不愉快なのだが,民放には視聴料を払っていないので,これは仕方がない。嫌なら見るなということだ。

しかし,NHKは視聴料を強制的に取っている。しかも、月2200円余りという決して安くはない額を。高校野球や相撲が嫌いだから見ないと言っても、その分を割り引きしてくれることは決してないであろう。あと年末,正月の録画番組のオンパレードも同じである。NHKは強制的に視聴料を取っていることの責任をきちんと果たしてほしい。高校野球,相撲,オリンピック放映時等は通常番組はお休みです、というのはNHKも勝手過ぎるではないか。

高宮 滋  無職(退職者)