書店イベントで講演中の山口朋子
最近、副業を考える主婦が最近増加傾向にある。アサヒグループホールディングス「食と健康のセンサス」では、小学校低学年のお子さんがいる家庭では、時間の余裕が無いと回答する主婦が50%を越えている。理由は、家事・育児のほか、学校や幼稚園の用事や子どもの習い事などの送迎など家族の用事に時間が取られてしまうことにある。
時間がとられない副業として、まず思い浮かぶのがネットを活用した副業だろう。主婦のためのネット塾を運営する山口朋子氏(以下、山口)は、「主婦が隙間時間に収入を得るのに最適なのは『ヤフオク!』と『メルカリ』です」と言ってはばからない。今回は、その理由などを中心に聞いた。
■主婦が副業を成功させるには
山口は、主婦が副業をする理由として、自分が贅沢をしたり、ブランド物のバッグが欲しいとか、いい車に乗りたいとかの理由ではない。子供の塾代や習い事、家族のためにお金が欲しいという方が多いことを述べている。
「お母さんたちは、自分の子どもにいい教育、幅広い経験をさせたいと、塾や様々な習い事にお金をかけ、その送迎なども行っています。子どもによっては、習い事のかけもちをする子も少なくなく、母親が習い事の間、近くで待っていて、送迎をしたりするケースも多いです。つまり、隙間時間はあるけれど、まとまった自分の時間が取りにくいのが、最近の主婦の時間的余裕度のなさにつながっているのです。」(山口)
少子化と言われて久しいが、子どもの数が少なくなったからと言って、子育てが楽になったかというとそういうわけではないようである。
「インターネットがここまで身近になるまでには、主婦が収入を得ようと思ったら、内職をするとかパートに出るくらいしか方法がありませんでした。いまは、パソコンがある家庭も多いことでしょう。1人1台のスマホやケータイを持つ時代になりました。それらを使うことで副業の選択肢が増えたのです。」(山口)
山口によれば、主婦が隙間時間に収入を得るのに最適なのは『ヤフオク!』と『メルカリ』とのことである。最近の主婦は、時間に余裕がない。そんな主婦にうってつけなのがオークションであると。『ヤフオク!』は一般的に知られているが、『メルカリ』を知らない人のために解説をしてもらった。
「メルカリの利用者は、20代の女性が圧倒的に多いです。Nielsen Mobile NetView調べでは、メルカリユーザーの約半数が20代であると公表しており、そのうちの68%の利用者が女性です。彼女たちは、ネットで隙間時間にスマホアプリを使ってアクセスし、ファッション・美容系、インテリア系、キッズ・ベビー系の商品をよく購入します。」(山口)
「出品するのも購入するのも女性が多く、状態のいい中古品がよく売れています。具体的には、自分や子どもが着なくなった洋服や、使わなくなったアクセサリーやバッグなどの小物類などですね。ブランドで検索する人も多いので、有名ブランドでなくても、ブランド名や店名を書いておけば売れる確率が高くなります。」(同)
■本日のまとめ
月8万円であれば、年間100万円弱の収入になるが住民税は掛からない。いわゆる最も節税効果の高いゾーンであり、夫の扶養からも外れることがない。副業を検討している人にとっては参考になることだろう。
「副業で得たお金は、子供の習い事、家族で美味しいものを食べに行ったり、趣味に使うなど自由です。それだけで主婦の世界は広がるでしょうし、笑顔が増えると思うのです。そうしたら子供もイキイキとしてくるに違いありません。」(山口)
山口は、著書に「ヤフオク!」や「メルカリ」で売るためのノウハウを書いているそうだ。隙間時間に収入を得たい人には参考になることだろう。
参考著書
『忙しい主婦でもできる! スマホで月8万円を得る方法』(学研プラス)
尾藤克之
コラムニスト
PS
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