やっと朝日新聞が蓮舫問題を取り上げた。「蓮舫氏への批判が広がったのは、元通産官僚の大学院教授の指摘を、ネットの言論サイト『アゴラ』が取り上げ、夕刊フジが報道したのがきっかけ」という書き方はネットや夕刊紙をバカにしているのではないか。八幡さんの名前は、どこにも出てこない。
ここでも「二重国籍」は大した問題ではないというトーンだが、これまで書いたように二重国籍は違法だが犯罪ではない。それより問題は、東洋経済オンラインが指摘しているように嘘を重ねている蓮舫氏に代表の資格はないということだ。先週の月曜にアゴラと夕刊フジに掲載する前に蓮舫事務所に事実を確認したが、今に至るも正式の回答がない。
この「生まれたときから日本人」は嘘である。その後、産経新聞の質問に対して「生まれ育った日本で、ずっと日本人でありたいという思いで強く言ったが、法律的には昭和60年から日本人だ」と答えているが、「生まれたときから日本人です」というのは経歴の陳述で「日本人でありたい」という願望ではない。
「18歳で籍を抜いた」という話も、嘘である疑いが強い。正確には17歳のとき彼女は日本国籍を取得したが、台湾の国籍法では20歳にならないと国籍を喪失できない。未成年の子供に代わって父親が手続きできるのは一緒に帰化するときだけだが、父親は帰化していない。
このため今週の火曜に事務所スタッフが台湾の駐日代表処に行き、「改めて国籍放棄した」と発表したが、これはおかしい。国籍の喪失はすぐ確認できるはずなので、このときは国籍が存在していたものと思われる。
つまり30年以上にわたって、彼女は二重国籍だったわけだ。これについては菅官房長官が「22歳に達するまでにどちらかの国籍を選択する必要があり、選択しない場合は日本の国籍を失うことがある」とコメントしている。
- ずっと台湾国籍
- 18歳で日本に帰化して台湾籍を抜いた
- 生まれたときから日本人
と変遷しているのだ。このうち3は嘘だと認めたが、1と2は真偽不明だ。選挙公報にも2004年には「台湾から帰化」と書いてあり、2013年まで公式ホームページにも同じ記述があったが、今年の参院選のときは「帰化」の記述が消えている。
問題はこれが公職選挙法で禁じる「経歴詐称」にあたるかどうかだ。もし彼女が自分は台湾籍だと知りながら「台湾籍から帰化」と選挙公報に書いたら経歴詐称で議員資格を失うが、2004年の選挙公報は時効だ。経歴詐称には故意の立証が必要だから、彼女の嘘が単なる勘違いか、選挙のために「台湾人」から「日本人」に変えたのかが焦点だ。
民進党の代表選挙には経歴詐称を禁じる規定はないが、これは首相候補者を選ぶ重要な選挙なので公選法に準じて考えると、彼女が経歴を詐称したことは明らかなので、候補者としては失格だ。彼女の話は信用できないので、民進党の選管が調査して国籍喪失証明の提出を求めるべきだ。