小池さんは巨象に敢然と立ち向かい、半ば相手を制したというところか

早川 忠孝

巨象に立ち向かう蟻のような存在だと自らの政党なり候補者を表現した人がいたが、その比喩を借りれば、小池さんはアリではないが仔犬のようなものではなかったか。

自民党、公明党の都会議員が圧倒的に多数を占める東京都議会を、小池さんは、今開催されている都議会の審議の過程で制したようである。

どの程度に味方が増えたのかはまだ分からないが、とにかく表立って小池さんに飛び掛かったり、歯向かってくる都議会議員は一人もいなかった。

いつまでこの状態が続くのか分からないが、都議会の中であらゆる手段を駆使して小池さんの足を引っ張ろうと考えている人はいないようである。

内心はともかく、虎視眈々と小池さんの失敗を窺っているような人の姿は見えない。

まあ、私の視力がどの程度あるかは問題だが、私の目には、大方の人が小池さんがこれまで言ってきたこと、進めてきたことをすべて受け容れているように見える。

一時は自民党の中で小池さんは、ドンキホーテかうつけ者のような扱いをされていたのではないかと思うが、小池さんは見事に様々な圧力、様々な締め付けを撥ね退けて都知事選挙に勝利し、現在では一時明らかに敵方陣営に属していた人たちを自分の味方に変えていっている。

除名だ、などと騒いでいた人たちがいた、というのが今は不思議なほどである。

百条委員会で小池さんは窮地に追い詰められるから、都知事候補に担ぎ上げるのは間違いだ、などと仰っていた親切な方がおられたが、杞憂に終わったようである。

まあ、目下のところは私が思い描いた通りの道を小池さんは走っておられるようである。

大変結構なことである。

スピードを上げ過ぎるとさすがの小池さんも脱線してしまう可能性もあるが、今のスピード程度であればまずどこからもクレームは起きない。

知事報酬の半減などしなくてもいいんですよ、と申し上げておいたが、昨日の東京都議会で知事報酬の半減条例が全会一致で可決された。

小池さんにとっては、自分の足元を固めていくためには、今、どうしてもやり遂げておかなければならない大事な一石だったのだろう。

おめでとうございます、と申し上げておく。
一緒に写真に写ることを拒否した都議会の幹部も今は、小池さんとは笑顔で写真に写ることを喜んでおられるようだ。

これも結構なことだ。

次は、若狭さんを当選させることである。
小池さんでなければ出来ない大事な仕事だと思う。
くれぐれもよろしくお願いしておきたい。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年10月14日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は産経ニュースより引用)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。