新潟知事選、組織選挙に頼っている内に民意とかけ離れてしまった?

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米山隆一氏のFacebookへの支持者投稿より引用(アゴラ編集部)

自民党の執行部も公明党の執行部も、さらには連合の執行部も茫然自失、意気消沈、ガックリ肩を落としている頃だと思う。

担ぎ上げた候補者に問題があったとは思わないが、如何せん原発再稼働慎重派の現職知事の引き摺り下ろし方に問題があったのだろう。

誰が絵図を描いたのかは分からないが、なんだか皆で寄ってたかって現職知事の4選を阻止するためにあれこれ画策し、力づくで現職知事に立候補を断念させたような印象が残ってしまった。

現職知事の4選阻止にそれなりの大義名分があったのであれば、知事側に遺恨や怨念が残るはずもないが、報道されてきたところを見る限り大して大義名分があったようには思えない。

世間には判官びいきの人が多い。
私などもその一人で、みんなで寄ってたかって弱い者苛めをしているように見える現場に遭遇すると、事情をよく知らないままに、とりあえず弱い方、虐められているように見える方を応援したくなる。

強い人間が、自分のその強い拳を振りまわしながら強引に事を進めようとしているように見えると、ちょっと待てー、と言いたくなるのが人情である。

どこかに慢心があり、傲慢さが鼻に突くようなところがあったのかも知れない。

強い人でも時には失敗することがあるのは、大体はその傍若無人ぶりが周りの顰蹙を買った時である。

新潟県知事選挙の今回の結果は、意想外と言えば意想外だが、しばしば起こり得る現象の一つかも知れない。
多分、候補者にも候補者を支えた陣営にもさしたる問題はなかったのだろうが、組織選挙に安住している内にいつしか民意を失っていた、取り逃がしていた、ということだろう。

勿論、原発再稼働に消極だったり慎重だったりという世論が背景にあっての今回の大逆転劇ではあるが、勝ちには勝つだけの理由があり、負けには負けるだけの理由がある、ということだろうと思っている。

新潟県知事選挙に勝利を収めた米山氏は、元々は自民党の公認候補として国政にチャレンジしたことのある保守の政治家である。

今回の選挙では、生活の党や共産党の方々の全面的な支援を受けて選挙戦を戦い抜き、見事に勝利したのだが、だからと言って生活の党や共産党の言いなりになることはないだろうと信じている。

大いに頑張られることである。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年10月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。