「愛」のない仕事は成功しない

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様々な方とお仕事をご一緒していますが、仕事がうまくいっている人、あまりうまくいっていない人がいます。どんな仕事を選べば成功し、どんな仕事を選ぶとうまくいかない可能性が高いのか、自分なりに分析してみました。

1つ目は当たり前ですが、ニーズのあるところで仕事をしなければ成果は出ません。自分の能力がいくら高くても、そこに市場がなければ供給しても需要が無いからです。能力があるのに仕事がうまくいかないと嘆いている人は、せっかくの自分の知識や経験を市場のニーズに合わせられていないということです。そうならないためには、独りよがりにならないで、謙虚にマーケットが今何を求めているのかを察知して、それに対応した商品やサービスを提供していく必要があります。

例えば、資産運用の世界であれば、金融緩和で債券からのインカム収入は激減しています。にも関わらず、相変わらず個人向け国債や社債の情報を提供しても、投資家のニーズに合っているとは思えません。金融商品だけではなく、不動産や太陽光といった幅広い選択肢を提供することで、運用難に悩む投資家のニーズに対応することができます。

2つ目は、優秀な人材があまりいなくて競争が激しくない「ブルーオーシャン」を狙うことです。同じ業界でも人気のある仕事や会社には、優秀な人材が数多く集まってきて、厳しい競争になってしまいます。

例えば、最近ではフィンテックと呼ばれる金融とITを融合した新しいサービスが注目されています。この分野に多くの起業家が注目して、優秀な人材が入ってきて激烈な競争を行っています。このようなホットな業界に新規参入して成果を上げるのは、素人のテニスプレーヤーがいきなりウィンブルドンで試合をするようなもので、勝ち目はありません。

人気のある業界や会社で仕事をするのは、プライドは満たされるかもしれませんが、成功の期待値は下がってしまうと思います。ニーズはあるけど人気の無い業界で、一番を目指す方が自分の能力を相対的に価値のあるものに出来、それが成果につながりやすくなります。

そして、一番大切なのは自分がやっている仕事が本当に好きで、取り扱っている商品やサービスに「愛」があるかです。本当に商品にほれ込んでセールスの仕事をしている人は、自分自身のその商品を愛用し、自信を持って自分の言葉で営業をすることができます。仕事だと思って割り切ってやっている人とは、話していても迫力が違うのです。

つまりニーズはあるけれど、競争が激しくない分野で、愛を持って仕事をすれば良い。これが私の結論です。

ニーズやマーケットはともかく、「愛」のある仕事をしている人は、本気で手を抜かないから一緒に仕事をしていても、テンションが上がり、自分も楽しくなってきます。そんな人とこれからもお仕事でご一緒していきたいと思います。

(写真はSHINOBY`S BAR 銀座のお料理。ここにも愛があります)

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年11月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。