中には熱くなる人もいるだろうが、大方の自民党の都議会議員は寒くなるだろうな、と思っている。
豊洲移転といい、オリンピック会場の変更といい小池さんが期待していたようなスピードではどうも進んでいないような感じだが、だからと言って小池さんを責めるのは筋違いである。
11月中に決めると言っていたことはそのとおりに実行してきているのだから、小池さんは食言家でもなければ、無能でもない。
小池さんがやると言ったら、必ずやる、と思っておられることだ。
森さんもしつこいが、小池さんもなかなかのものである。
バレーボールの横浜開催は事実上無理なようだが、オリンピック開催経費の大幅縮減はそれなりに実現しそうである。
もう東京でのオリンピック開催はなさそうだ、と考えれば、横浜市長や神奈川県知事はもう少しオリンピック会場の誘致に熱心になった方がいいだろうに、と思っていたが、神奈川県の人たちは東京オリンピックは東京で開催するのが筋だ、ぐらいに思っていたのだろう。
折角のチャンスをずいぶん勿体ないことをしているな、と思ったが、まあ、大してやる気がないのだったら、わざわざ横浜に会場を持っていくことはない。
無理をしないことである。
小池さんが都知事に就任する前にあらかた決まってしまっていたのだから、いくら小池さんが頑張っても大した成果は挙がらないし、挙げられない。
野放図で天井知らずに上がりそうだったオリンピック開催経費を出来るだけ減らすという合意が出来ただけでも御の字だと言っていいだろう。
自民党都議団の中には今日始まった都議会の審議の中で小池さんに一泡吹かせようと手ぐすね引いて待っていた人もいただろうが、そういう方々は熱くなればなるだけ、いずれ寒くなる。
小池さんが来年の都議会議員選挙に向けて一歩前に歩を進めたことは明らかである。
小池さんの今日の所信表明を聞いて、小池さんが本気だということが分からない人は、ずいぶん能天気な人だ。
いわゆる小池劇場の本番は、これからである。
来週の頭ぐらいになると分かってくるはずである。
小池さんは、必ずやる。
恐いくらいに、小池さんは強い。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年12月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。