あまりにも組織防衛を考えるようになると、大抵の人は反って末端の人たちから反発を買うようなことを考え出してしまうものだが、自民党東京都連は、またまたとてもスマートとは言えない組織締め付け策を打ち出してしまうようだ。
これも悪手だろうな、と思っている。
自民党東京都連からの離反者をこれ以上出すまいと覚悟するのは組織を束ねる者としての当然の責務ではある。
しかし、自民党都連の錚々たるメンバーが揃っているところに自民党都連に所属する都議会議員を呼び出して個別に意見聴取(ヒヤリング)を実施する、などということをやってしまったら、これは一種の査問になってしまう。
確かに個別に意向を確認しておくことは重要である。
だが、意見聴取なり意向聴取を受ける議員の立場からすれば、ヒヤリングの場への呼び出しは一種の査問に映るだろうし、ヒヤリングの場における説得は恫喝に聞こえるだろう。
何だか知恵のないことをやろうとしているな。
放っておけばいいのに。
私の正直な感想である。
まあ、このニュースにどれだけの真実性があるのか分からないが、自民党東京都連の幹部が会合を開き、都連の会派を抜けて新会派を結成した3人の自民党所属の都議会議員以外の議員とも個別に面談して意向を聴取することを決めた、ということをTBSが報道したようなので、取り急ぎ一言述べておく。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年1月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。