ちょっと懐が甘くて軽率だったな、事務処理も事後処理もイマイチだったな、という感じは拭えないのだが、基本的には悪くない人で、まあ使える人に分類した方がいいだろうと思っているのが、猪瀬直樹元知事である。
都知事選挙に立候補する時に選挙資金の心配があり、5000万円を徳洲会から借り受けたのか貰ったのかよく分からない状況で受け取ってしまい、その後の対応の仕方が拙劣で都知事辞任、2014年に政治資金報告書の不記載で罰金50万円の略式裁判を受け、5年間の公民権停止になっているが、小池さんにとっては使い方によっては役に立つ人だろうと思っている。
小池さんの周りに信頼できる有用人材が足りないのであれば、猪瀬さんに働きどころを与えるのも悪くない。
豊洲問題が一転してかなり深刻な問題となってのしかかりそうだから、この際猪瀬さんの力も借りられたらいいのではなかろうか。
猪瀬さんの目の付け所は凡百の都庁官僚や学者の方々を超えたところがあり、使い方さえ間違えなければよく斬れそうだ。
少なくともドンとの戦いには必要な人材の一人だろうと思っている。
公民権停止中の猪瀬さんを使うことにはそれなりのリスクがあるが、今小池さんが抱えている問題を一人で担うのは相当大変だろう。
副知事時代の猪瀬さんは自分では真面目に仕事をしていない当時の石原都知事をよく支えていたようだから、都政官僚に頼れない時はこういう人をブレインの一人にしておくと実務的に大きな破綻をしないで済むようにも思う。
多分、ご本人は意欲満々のはずである。
小池さんとの相性がいいのか悪いのか分からないが、使いようで斬れるのはどこでも一緒である。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年1月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。