2018年から、障がい者政策が変わります

障害者 写真AC

※写真はイメージです(写真ACより:編集部)

来年4月から、障がい者政策が一新されます。

昨年成立した、「障がい者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律」がその日から施行されるからです。

詳細は、今、厚生労働省で作業中で、今年の夏頃には政省令が明らかになる予定です。

たまたま、サービスの報酬額なども来年4月から変わりますので、その内容は少し前の3月ごろに発表されるはずです。

少し整理してみます。

まず、障がい者が安心して地域で一人暮らしができるよう新しいサービスがつくられます。週1、2回定期的に巡回訪問し、生活面、体調面などの確認をしてもらえます。

就労定着に向けても、一般就労に移行する際、事業所と家族との連絡調整などのサービスが新設されます。

最重度の障がい者が医療機関に入院した時にも、「重度訪問介護」の支援が受けられるようになります。

65歳になるまで、長期間障がい福祉サービスを受けていた方が、65歳になって介護保険のサービスを受ける場合には、1割の利用者負担を国が負担します。

外出の困難な、重い障がいのある障がい児に対して、居宅を訪問して発達支援をするサービスを新たにつくります。

障がい児のいる保育所等への訪問支援の対象に、乳児院と児童養護施設を加えます。

人工呼吸器や経管栄養などの必要な医療的ケア児への支援をスタートさせます。

その他、障がい福祉サービスの情報公開制度や、自治体の審査事務などの効率化も目指します。

意欲的な制度が用意されますが、問題は運用です。

利用者さんや事業者さん達も今は、どんな制度になるのか不安でいっぱいです。

実際に、障がい福祉サービスの予算は、年々二けた近い伸び率で増加しています。この10年間で予算規模は2倍の約1兆3千億円になりました。

そのこと自体は、制度を利用する障がい者の皆さんが増えたわけで、喜ぶべきですが、このまま増加していった場合、予算は削られないのか?あるいは、介護保険制度に吸収されてしまうのではないのか?

来年4月までに、厚生労働省と利用者、事業者さんの間に立って、しっかりと安心できる制度運用の橋渡し役を務める覚悟です。

ご質問などがあれば、ぜひ、気軽にお問合せください。


編集部より:このブログは衆議院議員、岸本周平氏の公式ブログ、2017年2月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は、岸本氏のブログをご覧ください。