今回の日米首脳会談での日本にとっての焦点は尖閣防衛の約束取り付けだ。
これはオバマ政権がやや曖昧にしたところだからだ。それを取り付けたことが最大の成果なのだが、NHKはそれをできるだけ報道しないようにしている。北京の顔色を窺ってのことではないのか。さすが“北京電視台東京支局”だ。
NHKの解説者は経済問題ばかり解説し、ゲストで出ていた三浦瑠璃さんは「防衛問題の約束はホームラン」とはいうが、中国とか尖閣に関してということに言及することは、注意深く避けていた。そんなことをいったらNHKからお呼びがかからなくなることがをよく分かっているからのことだろう。そういう意味で政治評論家より政治家向きか。
トランプに媚びすぎという人もいるだろうが、トランプが苦しいときに助け船を出したことの意味は大きい。湾岸戦争で海部首相がもたもたしていてあとで莫大な金出しても評価されなかったが、小泉首相はいちはやく支持しただけでずっと日米関係は良かった。そんなものなのだ。
日本は軍事的貢献ができないし、自国を防衛もできないのだから、仕方ないだろう。嫌なら軍事的貢献ができるようにするしかない。
それから、トランプが弾劾されたらどうすると心配する人がいるが、弾劾されても後任はペンス副大統領なのだから反対派が大統領になるわけではない。
それからNHKだけでないが、週末や祝日に報道を大幅に縮小するのはやめてほしい。とくに今回の日米首脳会談くらいの重大事のときまで困る。もっとも、いちばん困るのは、NHK・BS1でやっている海外のニュースの放送が祝日で皆無なことだ。日本のテレビのニュースはほとんどみないが、海外のニュースそのままの放送はNHKの受信料を払っている理由の99%だ。
トランプとのゴルフを揶揄する人がいるが、かつて岸信介首相がアイゼンハワーとゴルフしたときにもちょうど同じような批判があったのを憶えている(厳密に言うと安保闘争の年に岸批判の一環としてアイゼンハワーとゴルフにいって一緒にシャワーを浴びて裸の付き合いと岸が言ったというのが岸に対する人格的批判のひとつとして進歩的マスコミの標的になっていた)。
どうもゴルフというものをいかがわしいと思うのが日本の自称リベラルの根底にある。
その一方、蓮舫さんは、前原派の草野球合宿に参加して党内野党にこびを売りながら、トランプ大統領とゴルフをする安倍首相を揶揄してまたもやブーメランの女王ぶりを発揮。
「どのような信頼関係を築くものがあってもいいと思うんですけど、ゴルフをやることは私は否定いたしません。ただ、世界中が注視をしている新たな大統領令は何なんだろうか、司法への挑戦なんだろうか、あるいはまた人権を侵害するような行動をトランプ大統領がされるんだろうかという厳しい眼差しが向けられている中に、にこやかにゴルフに興じている日本の総理の姿というのは、私はそれは誇れるものではないと思います」
しかし蓮舫代表は2月10日に前原誠司議員の野球チーム合宿に参加すると報じられている。「蓮舫執行部に距離を置く前原氏との友好ムード演出」を狙うということだ。