高校生のやる気を引き出す市長の傾聴力(長野県須坂市)

長野県須坂市で、三木正夫・須坂市長、そして須坂の高校生5名を囲んで座談会を開催しました。

きっかけは、須坂高校3年の渋川駿伍君が、わざわざ長島町(鹿児島県)まで来て、第2回島TECHに参加してくれたこと。その好奇心と行動力がすごい!

須坂での座談会では、渋川君が発足したS4(長野県の高校生が結集したグループ)などの活動をじっくり伺い、意見交換しました。

活動の最初は、須坂高校の石鹸。

須坂高校では長らく固形石鹸を使っていたが、多数が使うため不衛生。生徒会で30数校の状況を調べてみたが全て液体石鹸だったため、液体石鹸に変えるよう提案。学校側もその提案をしっかり受け止めて液体石鹸に変えたことで、身近なところから、社会を良くする喜びに気づいたとのこと。

生徒会の意思決定の方法も、大企業型からベンチャー企業型に変更した。これまで生徒会の執行会では全ての委員が集まっていたが、場所も、日時も、メンバーも全て自由の「誰でも会議」に変えて、意思決定のスピード感を上げることにしたという。

最近は、須坂高校だけではなく、市内の4つの高校や長野県下のさまざまな高校と連携。S4として、RESASなどを駆使して、「高校生から始める地方創生」を議論することにした。市役所の教育委員会に相談したところ、2日後には会議場所を無償で提供いただき、活動がしやすくなったという。

お酒も飲まず、コーヒーと、ケーキ・おやきだけで高校生たちと4時間以上語り合った。高校を卒業すると、こんなことをやりたい!と夢を語る高校生たちの話を聞くのは楽しかった。

でも、本当にすごいのは、最初から最後までうんうんと頷く三木市長。その傾聴力が、高校生のやる気を引き出すのではないでしょうか。

オリィ研究所の吉藤健太朗君が、自身の経験から、「大事なのは教え込むことではなくて、反応(リアクション)すること」とよく語っていましたが、そのことを改めて考えました。

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<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
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<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68581524.html

<井上貴至の提言>
杯型社会に、求められること
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68619160.html


編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2017年3月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。