豊洲汚染対策費、東京ガスが全て負担する事になっていた !?

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

昨夜はBSフジの「プライムニュース」で各会派での議論。他会派は幹事長はじめ会派要職の皆さんでしたが、自民党は報道室事務局長として私が出ました。そこで、話題になっていたのは「瑕疵担保」について。もう一度、私でも経緯をまとめていきます。

前提は4日のブログをご参照下さい。

東京ガス負担額78億円についての妥当性に迫る。(3月4日分)

ここで出した586億円という土壌汚染対策費用について、2010年(平成22年)の予算特別委員会等で議会でも審議が行われています。

(参考:都議会議事録 この岡田市場長の答弁に都の考えが出ています)

 

2010年の朝日新聞が火付け

まず、2010年(平成22年)1月5日の朝日新聞記事「汚染処理、都だけ負担も 東ガス義務規定なし」によれば、

「都は、豊洲地区(江東区)の予定地を所有していた東京ガスに対策費約586億円の一部負担を求める協議を申し入れている。だが、同社との合意文書には、新たな汚染に対する同社の費用負担などの義務を定めた条項がなく障害になる恐れがあるという。解決への道のりは不透明だ。」

議事録にも出ているように、この朝日新聞記事が基になって以降の「瑕疵担保」については議論を重ねてきたのです。この辺りの当時を知る方へのヒアリングも含めて、私なりに作業をしていますが記憶が曖昧なのは否めません。

プライムニュースで示された疑念

さて、

3月6日放送分・前半(22分30秒辺りから最後まで)(他会派解説)

3月6日放送部・後半(最初から3分30秒あたりまで)(川松解説)

両方ご覧頂くと分かるのですが、私とその他の先生全員で意見が真っ向から対立した場面です。上記の朝日新聞記事にある費用分担の経緯ですので、ここが間違えると今後の世論の動向に影響するので触れざるを得ません。

東京ガスが負担と明言した市場長

実際に、2010年当時の岡田市場長は都議会の場で「地下埋設物や土壌汚染などの隠れた瑕疵につきましては東京ガス株式会社が負担することになっているという規定があるためおかれていないものでございます。」とプライムニュースで他会派の先生が指摘した通り発言はしています。豊洲地区の土地取得については様々な契約が行われている為に、ここは道筋を整理しないと、頭のが混乱状態になります。

ます、この規定は売買以前の2002年に区画整理事業の際に地権者間で交わされた「豊洲地区開発整備に係る合意」の中で、地権者が「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)」に基づき対応を行うとされています。私の同番組でも話した通り、東京ガスはこの条例に基づいて処理をし、環境局の了承を受けています。実際に「公的な処理」を行っているので、これが「隠れた」瑕疵となるのかどうかで、今後の市場整備問題の方向性が定まってきます。

私は豊洲地区開発整備いわゆる区画整理事業については次にするとしても、これを含めて、更に都民の皆様、国民の皆様に正しい情報発信をする中で一緒に考えさせて頂きたいなと考えます。

追記

私が築地現地再整備を記した事で多くの皆様からご意見を頂いております。これは、豊洲に使った6000億円の施設をどうするのか?11月7日に移転しなかった事に伴う補償費も含めて、こうなった状況において最大限の打つ手を考えているのです。あらゆる可能性は排除しないで考えているのですが、基本的には一日も早い東京都の豊洲市場安全宣言を求めるものです。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2017年3月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。