日本テレビの技術展示会で放送の未来を見てきました

“CREATIVE TECHNOLOGY LAB”を訪問し、VR/AR、AI/robotなど、エンターテインメントやメディアビジネスの未来を変えうるテクノロジーのデモンストレーションを視察してきました。

アンドロイドの可能性を番組で探究する

出展社: 日本テレビ、大阪大学(ERICA 大阪大学開発)

概要: 最先端のアンドロイドERICAによるニュース原稿読みや、動きなどをディレクターが指示するためのプログラムについて、実機でご紹介します。

→マツコデラックスさんのアンドロイドが番組でも紹介されていた大阪大学の研究。

アンドロイドのニュースキャスターは24時間疲れることなくニュースを読み続けることができ、かつ株価や渋滞情報などリアルタイムに変化するデータをネット上から自動収集しながら自動的にニュースを読むことが可能ということでした。

4KHDR番組制作

出展社: 日本テレビ、AX-ON、NiTRo

機材協力: ソニービジネスソリューション株式会社、キヤノンマーケティングジャパン株式会社、株式会社JVCケンウッド、富士フイルム株式会社、三友株式会社、LPGA

概要: 日テレグループ初の4K/HDR番組「LPGAツアー2016・最終戦」における制作経験を踏まえ、ゴルフ中継番組ならではのHDR映像制作を実演します。

→4K放送でこれまで以上に肉眼に近い映像を届ける技術を自分のゴルフスイングを撮影して確認するという展示。三枚目の写真が見える色の範囲がどの程度拡張されているかの比較なのですが、肉眼でも圧倒的に緑が美しいかったのが実感です。

音をピンポイントで狙うパラボラ型遠方集音マイク

出展社: 日本テレビ、日本電信電話株式会社 NTTメディアインテリジェンス研究所

概要: パラボラ型集音器に装着した複数のマイクから取得した音声に信号処理を行い、遠方にある特定エリアの音声だけを抽出するデモをご覧頂きます。

→リアルタイムでも録画したものでも、映像上でピンポイントで指定した部分の音声を拾うことができるという技術で、現状30mの距離まで対応可能とのこと。

スポーツにおける選手同士の会話をひろうことで臨場感が増したり、立てこもり事件で犯人の居場所を特定するなど応用範囲が広そうです。

放送局が取り組む動画配信に特化したCDN

出展社: JOCDN株式会社

概要: 動画配信で使用するCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)事業を行う会社が昨年12月に設立されました。

純日本製のCDN事業者として高品質なサービスを提供する取り組みをご紹介します。

→近い将来スタートするであろう放送のネット同時配信のための配信プラットフォームを放送事業者が共同で構築するものです。これまで国内の動画配信もコスト面から海外事業者を使うことが多かったのですが、放送に特化したシステムということで、今後は国内だけでなく海外マーケットも視野に挑戦して欲しいと思います。

身近にあるため進化を実感することが少ないTV(放送)ですが、今後様々な技術との融合によって大きく変化しそうです。


編集部より:この記事は、衆議院議員・小林史明氏(自由民主党、広島7区選出)のオフィシャルブログ 2017年3月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は小林ふみあきオフィシャルブログをご覧ください。