「「東大卒」でもお金持ちになれないのか」という昨日書いたブログは、たくさんのアクセスをいただきました。お金持ちと言う言葉の定義は人それぞれですが、誰もが持っているお金は少しでも多い方が良いと思っているかもしれません。
しかし、保有する資産の金額と幸福度の間には必ずしも正の相関があるわけでは無いのです。
プレジデントオンラインに行政書士の金森重樹さんが書いているように、生活満足度と幸福度には違いがあるからです。
お金持ちになれば、自由に欲しいものが手に入る豊かな生活がおくれるようになりますから、生活満足度は上がります。しかし、生活満足度が高まったからと言って幸福とは限らないのです。
具体的に、どんな時に幸せな気分になるのかを考えてみましょう。例えば、自分の好きな人と一緒にケーキ屋さんに行って、1つしか残っていなかったケーキを2人でシェアする。一人で行って、好きなだけケーキを注文して食べまくるより幸せではないでしょうか。
あるいは、決して豪華ではないが昔から行きつけにしている近所のお店に、幼ななじみと出かけていって、他愛も無い話をする。高級なレストランに一緒にいても楽しくない人と行ったりするより、ずっと幸福なはずです。
つまり経済的な豊かさだけを追求しても、生活満足度が高まるかもしれませんが、幸福はやってこないことがわかります。
では、どうすれば幸せを掴むことができるのでしょうか。私はお金の使い方が重要だと思っています。ある程度の資産を手に入れた人は、それをさらに増やすことだけではなく、それをいかに有効に使っていくかをもっと真剣に考えるべきなのです。
週末に読んだ有名な本には「人は誰しも、母親の胎から裸で生まれ、裸でそこに帰る」という言葉がありました。人間にとってお金や財産といったものは、所詮この世の一時的なものに過ぎないのです。積み上げたところで、それは人生が終われば無いのと同じです。だから、独り占めしないで、多くの人の幸福のために活用することを考える。そうすれば、そこに幸せが湧き出してくるのです。
お金は自分が生活満足度を満たすことができれば、それ以上は必要ありません。まずそこまでできるだけ早く到達する。そして、お金を上手に使っていくことを考え、実践する。これが、幸せに最も近づくことができるお金との付き合い方だと思います。
4月に開講する丸の内朝大学マネーコミュニケーションクラス(2017春)でも、単なるお金の増やし方だけではなく、お金との付き合い方を通じて幸福な人生を実現する方法を一緒に考えていきます(写真は授業風景)。
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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年3月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。