東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。
昨日は文教委員会における予算審議でした。私からは3つのテーマを投げかけました。
1、私学振興助成について
2、森友学園について
3、情報公開について
このうち、今日は「情報公開」について委員会での質疑を紹介します。
まず、私は現在の市場移転問題は世の中に科学的・法律的に基づいた情報が伝わっていなかった事で、由来不明の不安な情報に多くの方が惑わされていると思い、先週の教育委員会への質疑ではメディアリテラシー教育について伺ったところです。
正確な議事録はこれから出て来ます。あくまで、今日は私の手元にある私の発言予定文と理事者の答弁メモを下記にまとめます。
市場を東京都広報はどう伝えてきたか
(質問)
さて、市場関連事業についても、もっと広報を頑張って頂きたかったし、今後も頑張って頂きたい立場です。では、これまでどうのような形で市場をPRされてきたのか伺います。
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(広報広聴部長答弁・要約)
生活文化局における市場関連事業の広報について、「都庁総合ホームページ」のトップページに中央卸売市場のタイルバナーを常時掲載。「市場問題プロジェクトチーム」の会議や「豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議」が開催される際には、ライブ中継のリンクをトップページ上部に掲載。「広報東京都」では8件、東京都提供テレビ・ラジオ番組では13件、twitterなどSNS等も活用、youtube東京都公式チャンネルに「豊洲市場 施設竣工映像」を掲載し、中央卸売市場の情報発信を積極的に支援。
まず、部長に言いたいのはyoutubeに「豊洲市場 施設竣工映像」を掲載したと言っても、その存在を誰も知らないのです。私は秋の事務事業質疑で広報の強化を述べた上で、都の発信力は小池知事の発信とリンクすべきだと強調しました。ですから、ここがしっかりとなされていれば、まだ豊洲市場及び豊洲の風評被害は起こらなかったのではないかと指摘致しました。
補足しますと、この映像が広報広聴部によってアップされたのは2016年8月8日です。
都の情報公開基準はどうなっているか?
では、豊洲の危険性については直ぐに公表されたわけですが、豊洲の安全性については公表に時間を要したのは予算特別委員会等の審議を通じて明らかになっています。都の情報公開の基準はどうなっているのか。情報公開のスピード感については規定されているのか?
情報公開条例では34条において「都政に関する正確で分かりやすい情報を都民が迅速かつ容易に得られるよう、情報公開の総合的な推進に努めるものとする。」と定められている。
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という正にお役人らしい答弁。
小池知事誕生後の情報公開
今、のり弁、ブラックボックスという言葉を頻繁に耳にする。市場について情報公開を進めていくのは執行機関の役割です。小池知事の言う情報公開の意味をあらためて伺います。また、知事になってから具体的な制度改正があったのか重ねて伺います。
知事は「情報公開は政策の一丁目一番地である。」として、「都政改革を進め、都民の信頼回復を図るための一番のツールは、情報公開の徹底である。」としています。都政改革本部において、「これまでの都の情報公開の姿勢を大幅に転換」「原則開示を徹底し、非開示部分を最小限に」が方針として提示。
公文書開示については、条例で定める「原則公開」の基本的な考え方に基づき「非開示情報の厳格な適用」を図るとともに、行政情報の積極的な公表による「情報公開の更なる推進」について、改めて各局に対して周知徹底。情報公開・個人情報保護審議会において、情報公開制度の見直しについて審議中。
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この答弁を受けて、私は「つまり8月に知事が就任してから、この制度は変わっていないことを再度確認した上で、情報公開について知事通達は無かったという事ですよね?」と聞きました。一様に、皆さんうつむいていました。この点は本当に私自身が理解できないところです。
上山顧問から指示はあったのか?
また、上山顧問から「徹底した情報公開」を行う旨の話があったとも聞いているが、具体的にはどのような指示があったのか?
上山顧問もメンバーとなっている都政改革本部「情報公開調査チーム」において、知事から徹底した「情報公開」についての指示を受けて取り組んできた。具体的には、情報公開、広報、広聴について、公文書の原則開示の徹底、都民へ提供する都政情報の内容と量の拡大、都民の声の公表などの取組を推進。実施に当たっては、各局が自ら積極的に取り組むこととしており、生活文化局としても各局と連携。
情報公開は政局に用いるものでない
都政改革本部が昨年の秋に立ち上がりました。以来、知事は徹底した情報公開と言っています。先ほどあったように情報公開制度の改正を考えているのは分かりますが、きっちりとした指示が今まで小池知事から出ていないのは驚きです。
私は情報公開は政局に使わなければ素晴らしい制度だと思います。
元に戻りますと「原則公開」というレギュレーションによれば、もし、例えば豊洲市場の件でも、築地市場の件でも同一案件で、何十何百と情報公開請求があったら現場は仕事にならないわけです。だからこそ、各局の現場の皆さんの仕事時間を守る為にも、皆さんは大変だと思いますが、今一度、各局に情報公開の考え方の伝達を徹底して下さい。要望しておきます。
と、まあこんなやり取りだったのです。
編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2017年3月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。