都議会に比べ、あまりに改革に後ろ向きな北区議会 --- 吉岡 慶太

北区議会サイトより(編集部)

東京都北区議会議員の吉岡けいたです。

東京都議会の改革は進み始めました。

2017年2月議会で、都議会の「身を切る改革」として、月額約102万円の議員報酬の2割削減や政務活動費を月額10万円削減し50万円にするなどの議会改革に関する条例案が全議員の一致で可決されています。

対して、北区議会の「身を切る改革」「情報公開」は進んでいません。

<東京都議会改革>→全会派(公明・自民・共産・改革他)一致で決定「身を切る改革」を具体化する条例

・都議会議員報酬削減 20%報酬減(1年間)
・本会議など出席で旅費として支給される1日1万円の費用弁償を廃止
・政務活動費1人当たり10万円減額し、収支報告書をネット公開

<北区議会改革の検討会の問題点>→都議会に比べ改革進まず

北区議会議員は報酬アップ 2017年3月議会で議員報酬月額617,800円
(1,000円増)の改正条例が可決<自民・公明・民進・他一部無会派>

当方・吉岡けいた(無会派)は議員報酬削減と定数削減を主張。しかし各会派から「報酬削減は議員なり手がいなくなる懸念」「特別職等報酬審議会の答申を踏まえるべき」「報酬3割削減は踏み込みすぎ」などの反対意見があり実現不可に。削減どころか報酬増条例が可決(自民・公明・民進会派一部無会派が賛成)

・2016年度議会改革検討会で検討項目を提出した会派(自民・公明・民進・共産)は無かった。→最初から議会改革について検討項目の提出自体がされていない。この状況で議会改革自体、何も進まない。

・同年度に提出された検討項目の9提案項目のうち7項目は吉岡けいた(無会派)の提案。しかし、7項目のうち、5項目は理由の説明がなく検討会で審議さえされず。

→当方が提案して審議されなかった提案項目は以下の通りです

①委員会(常任・特別)開催前に議員が行政に対して審議項目について事前調査申請を可能とするように改革すべき。

②議会改革検討会の仕組みを改善する事し、議長個人の判断で結論を出さないように改革する。基本、各検討項目ごとに参加委員で多数決を取り、賛否態度を情報公開すべき。

③議会改革検討案について有権者が決める。まさに区民ファーストの仕組みを導入すべき。

④区議会議員選挙公報の内容公開と経過説明について、選挙時だけの公開でなく、選挙終了後も各議員の公約について情報公開を維持し、公約実現の経過を説明するように改革をすべき。

⑤北区議会先例集の変更ルールについて、一部の会派代表だけで議会全体の先例を変更するのは議会民主主義を壊す行為であり問題。議会先例集のルールを変えるときは各会派代表が集まった幹事長会が密室で決めるのではなく、無会派議員に意見する場と機会を与えてオープンにするように改革すべき。

上記5点が審議されない理由を議会改革検討会の最終会に質問しましたが、理由は説明されず。これでは、単に都合の悪い改革案は受け付けないという議会与党会派判断と言わざるを得ません。本当に区民が改革を必要と判断するかどうかの仕組みを考えようとせず、自分たちの都合や利益を優先する姿勢では有権者・区民からの評価は得られないのではないでしょうか。

・北区議会改革検討会事態についての情報公開がされない

<議会改革検討会が事前にいつ開催するのか区民に周知されない。>

<各会派が何を提案したか、提案された項目について各会派・議員の態度・意見が公表されない>→これでは参加委員・会派の発言に責任を問えない状況。

<議事録自体が作成されず、討議結果の一般公開が無い>→北区議会改革検討会が開催されていること自体、区議会だよりを含め情報公開がほぼされていない。密室で開催され、区民が知ることなく終了している事実がある。→情報公開について区議会改革のあるべき態度と大きくかけ離れた問題!

・2015年度、2016年度と続けて改革案実施が決定した項目がゼロ。多数決での意思決定を行わず何も決められない事実。→議会多数条例については、今までに多くの会派、委員が行うべきと発言しても、与党会派、議長が賛成しなければ実施が決定されていません。参加委員、会派の多数決で決められる仕組みでなく、単なる「意見交換会」と思えるような会の運営は大きな問題と考えます。

多くの課題がある中で、北区議会改革を実現するためには当方ひとりだけの力では困難です。より多くの有権者、区民の支援が必要です。

吉岡けいた 東京都北区議会議員(日本維新の会所属)
区職員(23年間、生活保護ケースワーカー10年他)を経て、2015年から現職(1期目)