都議会百条委の肝は浜渦元副知事、さて国会の証人喚問の肝は ?

どちらも泰山鳴動して鼠一匹、だと仰る方がおられるが、都議会百条委員会の方はそれなりの成果が挙がったようだ。

この人の言うことはどうも信用できないな、もっとこの人の周辺を調べた方がよさそうだな、と思わせるのが元副知事の浜渦氏である。本当のことを知っているはずなのに、どうも本当のことを語っていないな、という印象を残している。

かなり頭脳の明晰な人のようで、実に歯切れよく語っておられるようだが、肝腎のことは何も語っていない。
こういう話法の人には議会の証人喚問は功を奏しないことが多い。偽証罪の制裁を受けないように周到に言葉を選んでいる風があるから、通り一遍の証人喚問では恐れ入りました、と兜を脱ぐようなことはない。

ああ言えばこう言う、という上祐氏のようなところがあるから、一筋縄ではいかない。
多分都議会の次の一手は、引き続いての浜渦氏の証人喚問か、いきなりの偽証罪での告発になってしまうだろうと思う。

そういう動きが、浜渦氏に伝わっているようだ。
今月の10日に浜渦氏が記者会見を開くようだ。

謂れのない嫌疑をかけられたのなら、普通の人はこういう風に動く。

都議会の皆さんは、まずは浜渦氏の記者会見に注目された方がいい。
この記者会見で納得がいかないようであれば、再度の証人喚問ぐらいがいいだろう。
都議会百条委員会の肝は、間違いなく浜渦元副知事である。
浜渦元副知事が洗い浚い本当のことを語ってくれたら、百条委員会はそこで閉じてもいいのだと思う。

一方、現在に至ってもしっくりこないのが衆参両院の予算委員会で行われた森友学園の当時の理事長籠池氏の証人喚問である。証人喚問におけるご本人の供述が本当なのか本当でないのか、未だにしっくり来ない。

本当のようでもあり、本当でない部分が相当混じっているようでもあり、というところか。
いつまで経っても半信半疑の状態が続いている。

まさか、まさか、と思いながら、そのまさかの念を一向に払拭してくれそうにないところが問題である。
あまりいいことではない。

何もしない方が結局はいいはずだ、と思っておられる方が多そうだが、私には如何にも危うく映る。

普通なら、記者会見を開きたくなるはずなのだが・・・。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年4月5日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は都議会サイトより)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。