「投資の初心者」は永遠にいなくならない

春は新しいことが始まる季節です。私も先週から丸の内朝大学と明治大学で、そして来週から早稲田大学での講義が始まります。

もう15年以上、資産運用について教える仕事をしていて気が付くこと。それは、初心者向けと言いながら開講している講座が、無意識のうちに高度化していってしまったことです。

今回また増刷が決まり、累計17万部になった「初めての人のための資産運用ガイド」(写真)が出版社から送られてきたので、内容を改めて読み返してみましたが、内容が随分やさしいなと感じました。

しかし、これは本が変わったのではなく、自分の経験が2年前よりも深まったことによって相対的にやさしく感じているだけの「錯覚」です。毎年毎年、同じ内容を話しているうちに、自分自身の変化によって、以前より難しいことが当たり前だと思うようになってしまうのです。

この季節になって、新しい教え子たちがやってきて再認識するのは、「初心者は永遠にいなくならない」と言うことです。数年前に受講した人たちは、資産運用の知識を身に付けて、自ら資産運用を開始し人生を変えていきます。知識と経験を積み重ね、成長していく彼らと付き合っていると、最初に会った頃のイメージからいつまでも初心者だと思い込んでしまいますが、数年の時間を経てすでに中上級者のレベルになっているのです。

ところが、今度は数年前には学生だった人たちが社会人になり、いずれ資産運用について勉強して、投資をしたいと思うようになってきます。そんな人たちが投資の初心者として、毎年勉強を始めるようになる。この流れは、これからもずっと続きます。

今回の丸の内朝大学マネークラス2017春クラスも受講生のうち半数の25名は今回が初めての受講という方。そのほとんどは投資未経験者だと思われます。

ここ数年、自分自身の資産運用は金融資産から大きく派生し、国内外の不動産だけではなく、太陽光発電投資、現代アート、アンティークコインなどに広がりました。自分自身が興味の趣くままに「人体実験」を繰り返していますが、ベースになっている資産運用の基本も忘れずに、そして投資未経験者の方にも「わかりやすい」「すぐに実践できる」と言われることがコンテンツ提供者としての価値になります。

今週末もセミナー、そしてイベントでのパネルディスカッションと人前でお話する機会がいくつかあります。参加者の視点に立った臨機応変なトークを実践してみるつもりです。

■ 累計17万部となった「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年4月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。