パチスロ業界の巨大な闇、サブ基板不正問題が再燃

宇佐美 典也

ども宇佐美です。
久々にパチンコ業界の話です。といっても今回はパチンコではなくパチスロの話です。 今現在パチスロ業界は、ユニバーサルエンタテインメント社の不正改造事案高井たかし議員のサブ基板不正を正す質問主意書という二つの事象に揺れています。



流れを簡単に整理しますと、高井たかし議員が3月末に「サブ基板に『ナビゲーション機能』などの出玉性能を有する仕様のパチスロ遊技機は、セキュリティの甘いサブ基板を交換することで簡単に性能を改変できるため、不正改造の対象となりやすい。このようなパチスロ遊技機は法令違反で撤去すべきではないか?」という趣旨の質問主意書を提出したのとほぼ同じタイミングで「実際にサブ基板に出玉性能を有する機種(ミリオンゴッド〜神々の凱旋)で不正改造事案が判明した」という具合です。

この状況に警察庁は支離滅裂な答弁を繰り返しており、冒頭リンクで紹介した高井たかし議員の質問に対しては今のところ以下のように答えて、とぼけながらも違法性を概ね認める、という対応をしています。

ご指摘の「周辺基板であるサブ基板に内部抽選で当選した小役を液晶や盤面パネル等で確率的に告知するナビゲージョン機能が具備されている」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

一般論として申し上げれば、遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則第六条で定める遊技機の型式に関する技術上の規格として、遊技の結果に影響を及ぼし又は及ぼすおそれがある機能を有する基板である主基板 (副基板を除く。)は、透明なケースで、これを開封することによりその痕跡が残るものに密封されているものであることとされており、これに適合しない遊技機は、 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則第八条の表回胴式遊技機の項第十二号に定める「容易に不正な改造その他の変更が加えられるおそれのある遊技機であること」 に該当すると認識している。

これはある種の責任逃れで、警察としてもこのような構造上問題があるパチスロ遊技機を広く普及させてしまったことに対する監督責任を問われることを恐れているのでしょう。なお2015年12月以前に発売されたパチスロ機種は概ねサブ基板に出玉性能を持たせる仕様になっており、警察はそれらの機種に検定制度を通して「合法である」とお墨付きを与えています。。。上の答弁の後段と矛盾しますね。。。なお今回不正改造が判明した「ミリオンゴット〜神々の凱旋」の検定取得は2014年11月〜12月ごろです。

ただ当然このような対応では、これまでパチンコ・パチスロの不正改造問題を2年にわたって追求してきた高井たかし議員が納得するとは考えられず、また今年の臨時国会では「ギャンブル依存症対策基本法案」の国会審議が待っているわけで、警察庁としても時間稼ぎにしかならないことは理解しているでしょう。

http://web-greenbelt.jp/news/detail.php?n=00007344

そもそもサブ基板を通じた大規模な不正は今回が初めてと言うわけではなく、2013年から2014年にかけて少なくとも

『パチスロ北斗の拳 世紀末救世主伝説』(サミー)
『パチスロ北斗の拳 転生の章』(サミー)
『押忍!番長2』(大都技研)
『バイオハザード5』(エンターライズ)
『パチスロ獣王 王者の帰還』(サミー)
『吉宗』(大都技研)

の6機種が不正改造の対象となっています。さてここで考えなければいけないのは「一体誰が主導して不正改造基板を開発し、搭載しているのか?」ということです。不正基板を作るにはメーカー内の開発情報と、その情報に基づいて不正プログラムを作る相当な技術力が必要です。メーカーの内部者と外部者が結託して不正基板を開発したと見るのが合理的な推察でしょう。ただこの点については2013年から2014年の不正改造問題では明らかにならず、遊技機の運送業者が運送の過程で不正を働いたとされて「原田運送」という会社がスケープゴートになり倒産までおいこまれ幕引きとなりました。

しかし常識的に考えて一運送会社に不正基板を作るような情報も技術力もあるとは考え難く、山口組系の新聞社として有名な敬天新聞などは、パチンコ開発・販売会社のフィールズ原田運送に罪をなすりつけたと2014年10月に報道しています。「敬天新聞」という名前を書いただけでしびれるのですが、このあと2015年1月にパチスロメーカー大手の里見治会長宅に銃撃事件がありました。なおサミーは不正改造事件の常連です。業界ではこの銃撃事件とサブ基板の不正改造事件との関連性が噂されていますが、この事件の真相も明らかにならず、里見会長がパチスロメーカーの業界団体である日電協のトップの座を降りることで幕引きとなりました。

このようにサブ基板の不正問題はパチスロ業界の闇中の闇ですから、今回のユニーバーサルエンタテインメントの不正事案をきっかけに国会での審議と警察の捜査を通じて真相が明らかになることを期待しています。特にセガサミーとユニバーサルエンタテインメイントはカジノ参入が噂される会社ですから、ここでしっかりと説明責任を果たし問題に蹴りをつけて欲しいところです。また警察庁は現在パチンコの釘問題の原因調査を行なっているようですが、こちらに関してもしっかりと取り組んで欲しいところです。

ではでは今回はこの辺で。


編集部より:このブログは「宇佐美典也のblog」2017年4月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は宇佐美典也のblogをご覧ください。