「続ける」ということ

常見 陽平
水野敬也
飛鳥新社
2011-05-20


改めて、2017年である。1997年から20年、2007年から10年経った。それぞれ自分にとって、特別な年だ。

なんせ1997年は大学を卒業し、社会人になった年である。全然仕事はできなかったが、夢中になって、いやよく分からないままにがむしゃらに働いていた。厳密には「働いていた」なんてものではなく、会社に通い続けていただけだけど。山一證券、拓銀が破綻した年でもある。

2007年は大切な友人が亡くなった年であり、私が著者デビューした年でもある。会社員としても、最も充実して働いていた頃ではないだろうか。採用活動の先頭に立っていた上、経営改革プロジェクトのメンバーに抜擢され奮闘していた。あの頃、採用した若者たちは会社を引っ張っているし、議論されていたことのいくつかは形になっている。

水野敬也の『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)が出たのも2007年だった。あっという間に部数が伸び。ただ、200万部近いベストセラーになるなんて思ってもいなかったが。もちろん読んだ。翌年、小栗旬主演のドラマを見て、決して良い出来だったとは思わないのだが、なぜか感動し。「夢を叶えるためには、続けること」というメッセージが妙に響き。すぐに会社に辞表を出し、ベンチャー企業に飛び込むとともに、執筆・講演活動に力を入れることにした。

あれから10年。なんとか、商業出版の世界に残っている。ネットニュースの世界でもなんとか。

ここ数日、珍しく仲間たちから褒められることがあり。先日の「文化系トークラジオLife」では、曲がかかっている時に同世代の出演者、速水健朗さん、西森路代さん、海猫沢めろん先生から「常見さんは頑張り屋さん」と褒められ。昨日は、編集者・ライターの漆原直行さんとチャットしていた時に、やはり頑張ってると褒められ。なんというか、嬉しいな。私にとっても厳しい家族も、最近、褒めてくれることが多いかな。

自分自身、自分が至らない点はよくわかっているつもりでいる。考えると、至らなすぎて涙が出そうになる。ただ、涙が流れないように上を向きつつ、日々前に進む。それだけだ。別に頑張ってるアピールをするつもりはないのだけど。努力も全然、足りないのだけど。もっと寝食を惜しんで仕事すれば、一人前になれそうなのだが、今は家庭を支えること、自分の心の平穏を保つことが最優先であり。いや、別に家庭のせいで、自分の健康のせいで頑張れていないという言い訳にするわけではなく、いまは家庭と健康がもっとも大事で、優先したいことであるというそれだけだ。

頑張っているかどうかはわからないが、「続けている」ということは間違いない。下手くそでも、かっこ悪くてもいいから、続ける。打席に立ち続ける。これは大事かな。

というわけで、今日も頑張るよ。


最新作をよろしくね。

今日は、現代ビジネスに寄稿したよ。手前味噌だが、10年前よりは上手くなっているし、20年前よりは説得力のあることを言っていると思うんだ。続けた、からかな。

「働き方改革」に騙されるな! 残業は「合理的」だからなくならない(現代ビジネス) 


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年4月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。