友人がFacebookの投稿にも書いてたんだけど、キャリア教育と主権者教育(シティズンシップ教育)って相互補完をしていくべき教育だよな。
文部科学省の定義によれば、キャリア教育は
一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育(平成23年中央教育審議会)
とされている。
”自立”であって、特定の職業への”従属”ではないというようなことも書かれている。
対して主権者教育に関してはこのように書かれている。
<主権者として必要な資質・能力>
社会の基本原理となる法やきまりについての理解を前提に、政治的主体、経済的主体等やその複合的な主体に必要な知識を習得させるのみならず、事実を基に多面的・多角的に考察し、公正に判断する力や、課題の解決に向けて、協働的に追究し根拠をもって主張するなどして合意を形成する力、よりよい社会の実現を視野に国家・社会の形成に主体的に参画しようとする力(平成28年中央教育審議会答申)
肝としては、
「 協働的に」「よりよい社会の実現を視野に国家・社会の形成に主体的に参画しようとする力」のあたりなのかな。
わかりすく、そして細かいニュアンスを省いて自分なりの言葉に変えると、
「自分の人生を豊かにしていくためのキャリア教育。社会の将来を豊かにしていくための主権者教育」なのかなと思っている。
となればこのふたつがうまく関連を持ったものとして教育の現場でもつながっていけばいいのではと思っている。
キャリア教育に関しては専門ではないのですが、すくなくとも主権者教育に色々と関わっているものとしてキャリア教育との連動の感覚はないので。
1年半で全国10000人以上の中高生に主権者教育をやってきた。
授業の最後に、
「あなたが主役 そしてあなたの隣の人も主役」と伝えることも多い。
自分のやりたいこと、思っているかんがえ、進みたい道に向かっていくことは大事だと思う。(楽な事というわけではなく)
同時に、自分以外も暮らしている社会、そして社会の他の構成員にまで目を広げて、一緒に作っていくという視点も欲しいと思う。
そのためには「教育」で力を身に着けていくことも必要なのだが、社会や政治自体が若者にとって参画をしやすくしたくなるようなものに変わっていく必要も大いにある。
引き続き頑張ります。
編集部より:この記事は、NPO法人YouthCreate代表、原田謙介氏のブログ 2017年4月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は原田氏のブログ『年中夢求 ハラケンのブログ』をご覧ください。