第一次投票で主要候補に次ぐ6位となったニコラ・デュポン=エニャンがルペン候補支持に回り大騒ぎ。エニャン候補はENA出身の内務官僚。日本にも駐在したクリスチャン・ソテールがパリ首都圏知事だったときの官房次長、バイユ教育大臣の官房室長などを得て共和国連合(現共和党)の代議士に当選し当選4回。EU憲法草案の国民投票の際に反対して離党し「立ち上がれフランス」を立ち上げるものの、国会会派は離脱せず。イェール市長。ドゴール派を自称。
ルペン氏当選の際の首相を条件に連合を組むことを発表。可能性としては語られていたが、これまでは、否定していた。イェール市では辞職要求のデモが起き、党派の副党首は辞任するなどして陣営からの支持は確保出来ていない。
マクロン陣営にとっては、大きな衝撃ではあるが、上滑り気味なのが引き締まることは期待できそう。ただし、今回はともかく、将来的には、ルペン陣営が体制側に受け入れられる、突破口になる可能性はある。
最新の世論調査では、マクロン59%、ルペン41%。ルペンのFN党首辞任とマクロンの高級ビストロであるモンパルナスのロトンドでの祝勝会の相乗効果がわずかだがみられる。仮に、第一回投票でのマクロン、ルペン両候補の支持者がそのまま投票し、フィヨン、メランション、アモン候補の支持支持者に対する世論調査でマクロン、ルペン候補者へすでに投票意向を示している人は変わらないとし、未定、棄権などとしている人について、仮に9割程度がルペンに投票するとした場合に両者は互角となる(群小候補支持者について世論調査の数字は手元にないので)。
最後の山場は5月3日の両候補のテレビ討論会だ。