今回、野党候補の文在寅氏が政権を取った背景にはセオル号死亡者に対する葬い選挙であり、自殺したノ・ムヒョン元大統領の秘書官だった文氏が「葬い選挙」を扇動した側面があった。
セオル号事件はただの修学旅行学生の海難事故に過ぎない。さらに格差社会に対する中間層と庶民層の不満をそそのかし、また、支持率を上げる為に国民の反日感情を煽りながら慰安婦合意の見直しと竹島(独島)問題を扇動した訳だ。
しかし、健全な保守右派国民の根強い抵抗勢力が“デタラメ政治”の乱暴運転にブレーキを掛ける役割を果たすと思う。というのも、「新政権の親北路線が北朝鮮に騙され韓国が北に飲み込まれるほど危険水位に至る場合は韓国軍が非常事態を宣言して国家危機状態を絶対許せないだろう」と言う国民意見も根強いからだ。
「朴槿恵大統領は弾劾・罷免されたが、文在寅大統領も政策ミスを起こした場合は弾劾され刑務所に入るだろう」と言う世論も盛り上がりつつある。
(拓殖大学客員研究員・韓国統一振興院専任教授、元国防省北韓分析官)
高 永喆
ベストセラーズ
2017-03-25