与党の皆さんにこそ熟議の国会を実現していただきたい

日本の国会議員はそれなりに見識があり、何のかんの言われながら結構ちゃんと仕事をしているじゃないか、と評価できるのは皇室典範特例法の制定ぐらいで、最近はどちらかと言うと大方の国民を失望させるようなことが続いているように思えてならない。

昔はよかった、と言い出すのは年寄りの常で、早川さんも耄碌しましたね、と言われかねないことを承知で、多少、現職の国会議員の皆さんに苦言を呈しておく。

現在の政府や国会は国民の声にあまり耳を傾けないようで、通常国会の開会当初からその傲岸不遜ぶりが際立っていたが、何事もなければどうもこのまま会期末を迎えそうな雲行きである。

明らかに拙速に過ぎる。
熟議する国会、という雰囲気がどこにも感じられない。
同じ結論を出すにしても、もっと丁寧に審議を尽くせばいいのにと思うが、審議時間の消化だけを考えて、実際の審議はどうも手抜きが多いような感じである。

ここに来て通常国会の会期を10日程度延長して、重要法案の成立を期そうという動きが出てきている、と報じられているが、まだどうなるか分からない。

自民党は一日も早く通常国会を閉じたいと考えているようだが、バタバタと国会を閉じれば大方の国民から、逃げるな、という批判の声が上がることは必至である。
民進党に対しての国民の期待が低下する一方なので、今はどうにか安倍内閣や自民党はそれなりの支持を得ているが、いつ、どこで、どう、空気が変わるかも知れない。

逃げるのは、下策中の下策。

ここで自民党がぐっと腰を落として、大事な問題だから、大方の国民から納得していただけるように徹底的に審議しましょう、と言い出してくれると、さすが自民党!と声援を送るところだが・・・。

さて、これからどうなるかしら。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年6月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。