サンノゼ、2つの子ども博

中村 伊知哉

Children’s Discovery Museum of San Jose サンノゼ子ども博物館。
 1990年開園。スティーブ・ウォズニアックの寄付で始まったんですってよ!
 
 
設計はメキシコのリカルド・レゴレッタ。学ぶ、探る、作る、その要素はふんだんに盛り込まれています。
 
 
交通、市場、しごと。仕事を学び、世間を学びます。展示物はみなインタラクティブ。
 
 
定番。ボールを飛ばす、投げる、転がす。
メキシコのパパローテほどポップじゃない。けど楽しい。
 
 
定番。水と戯れる。シャボン玉を作る。
名古屋の科学館やパリのラ・ヴィレットほど科学じゃない。けど楽しい。
 
 
新定番。タンジブル・ビット。どこもデジタルが増えています。
とはいえサンフランシスコのZEUMほどデジタルじゃない。けど楽しい。
 
 
定番。工作。男の子向け。
バルセロナのCosmoCaixaほどデザインされていない。けど楽しい。
 
 
定番。人形作り。女の子向け。
楽しさ、豊かさではNYCやボストンの子ども博物館とどっこいかな。
 
 
定番。男女混成のおままごと。
にしてもウォズがこういうのを作るってのは、いいね。成功した起業者の社会貢献は、こうだよね。日本のIT起業家よ、みなさんもぜひこういうの作ってください!
 
 
 
続いて。
同じくサンノゼのThe Tech Museum。シリコンバレーの子どもたちの未来を担う気概。ずいぶん久しぶりに訪れました。
 
 
ここの建設もサンノゼ子ども博物館と同じメキシコのリカルド・レゴレッタ。航空、宇宙、物理など昔ながらのテックコーナー健在。
 
 
アナログな工作WSも盛んに開かれています。これは以前訪れた時にも見た光景。
 
 
そしてここはシリコンバレー。デジタルものがうんと充実していました。みんなの顔を合成するシステム。
 
 
デジタルでお絵かき、デザインをして、シェア。
 
 
Google Mapのでっかい版。モナコの水族館にもあったシステム。これみんなで世界を駆け巡って遊ぶとけっこう盛り上がります。
 
 
ジェットコースターのコースを端末のCADでデザインして(左)そのコースを大画面で体験する(右)。よく考えられています。
 
インターネットを作る、という展示。ルーター、サーバー、回線等を組み合わせてネットワークを構築するもの。シリコンバレーですねぇ。
 
 
パケットを引き出して、マルウェアを検知して、対策を施すというセキュリティ学習。シリコンバレーですねぇ。
 
 
新しくできた「バイオデザインラボ」では、きのこの菌床を作るワークショップが開かれていました。ITからバイオへ。
 
 
ヘルスケアに力が込められていました。しかも健康とITの結合。一人ひとり頭部にデバイスをつけて、ポーズやバランスなどを測り、データを取っていきます。
 
 
等身大の人体をいじると、内蔵だったり骨格だったり循環器だったりになったりして、キャー杉田玄白さーんってなります。
 
 
コンピュータの歴史展示に、iMacやプレステと並んで100ドルパソコンが紹介されていて、うれしい。この構想をMITで発表してもう16年になります。ぼくが前回訪れたころです。

シリコンバレーの企業群が支援するTech。日本にもほしいなぁ。


編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2017年6月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。