今回の小池包囲網を突き破るのには相当の力が要りそうですね

築地市場の事業者と対面した小池知事(Facebook「東京都知事 小池百合子の活動レポート」より:編集部)

やはり大変な力仕事になりそうだな、という印象である。

どうやったらこの小池包囲網を上手に突破出来るかな、ということを考えている。

選挙はいつも総力戦だということは分かっていたが、ここに来て小池包囲網の締まり具合が結構きつそうだ。
とうとう維新の人たちも小池さんめがけて襲いかかってきた感じだから、自民党東京都連の候補者だけが当面の敵というわけにはいかなくなった。

豊洲移転派の人たちも築地残留派の人たちも小池さんの「築地は守り、豊洲を活かす」プランに等しく異議を述べ始めている、ということだから、小池さんは棘の道を歩くようなものだ。

小池さんは、「豊洲を活かす」という立場を選択されたのだが、どうも本音は、豊洲は白紙に戻したかったが、「あそこまで立派な施設を作ったのだからこれは活用するしかない。歴代の知事は私に大変なお荷物を遺してしまったものだ」ぐらいの思いを持っておられるのかも知れない。

それこそ石原さんに対して、なんで豊洲にしたのか、なんで豊洲のためにあんなに膨大な投資をしてしまったのか、と問い質したいところだったろうが、そこをグッと我慢して、「豊洲を活かす」という方針を選択されたのだろう。

まあ、豊洲移転派からも築地残留派からも総攻撃に遭いかねない難しい解決策なのだが、これが足して二で割る、日本古来の折衷策、と言えば言えなくもない。

政治的な妥協を余儀なくされる時は、しばしばこういう手を使う。
あちら立てれば、こちらが立たず、という窮地に追い込まれた時は、結局はこの手が最善の一手になるようなこともある。

運が良ければ、こういう折衷策でよかった、ということになるだろうし、当初の目論見が外れたり、何の風も吹かなければ天下の愚策だということになるのだろう。

小池さんは普通の人よりは遥かに強運の人だから、5年の間には何かいいことがありそうな気がするが、本当のところは分からない。

上手く行きますように。
ひたすら、そう祈っている。

小池さんへの応援のメッセージにはならないだろうが、取り急ぎ私の現在の心境を書いておく。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年6月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。