26日、汕頭大学の新体育スタジアムで大学主催の卒業記念コンサートが開かれた。アモイから来たオーケストラだという。詳細はよくわからないのだが、タイトルは「『天空の城ラピュタ』から『風立ちぬ』まで 久石譲映画音楽30年記念オーケストラ演奏家」となっていた。中国の若者はみな宮崎駿監督のジブリ映画を観て、音楽にも親しんでいる。だから作曲家、久石譲の名もよく知っている。
1986年の『ラピュタ』から始まって、『となりのトトロ』、『魔女の宅急便』、『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』、『ハウルの動く城』、『崖の上のポニョ』、『風立ちぬ』まで、途中で、女性歌手の日本語による歌も3曲挿入された。アンコールは『猫の恩返し』で、会場から手拍子が起きた。数千を収容する体育スタジアムはほぼ満席。演奏が始まると会場いっぱいにアニメの画像が展示され、みなが記憶をたどりながら耳を傾けた。
著作権のことをとやかく言うのはやめておく。演奏中、携帯で撮影、録音し、映像まで撮るマナー違反も目立ったが、気にしないことにしよう。数千人の中国人学生たちと一緒に、日本のアニメ映画音楽を楽しみ、日本語の歌を聞いた経験だけでもう十分感無量だ。
編集部より:この記事は、汕頭大学新聞学院教授・加藤隆則氏(元読売新聞中国総局長)のブログ「独立記者の挑戦 中国でメディアを語る」2017年6月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、加藤氏のブログをご覧ください。