起死回生の秘策はあっても安倍さんの首に鈴を付ける人がいない

早川 忠孝

あくまで自民党の立場に立っての頭の体操なのだが、タイミングを誤るとあっという間に陳腐化して、所期の効果を齎さないだろうから、今のところは漠然と書いておく。

何をしたらいいのかは、それぞれの立場にいる人がそれぞれにお考えになればいい。

どこかの段階でこのモヤモヤ感を一掃するようなことをしなければ、自民党がじり貧になることは必至なのだが、まだ役者が揃っていない今の段階では何をしてもまず何の効果も上らないだろう。

気の毒だが、このままズルズルと行くしかない。

早く谷垣さんに復活してもらうことである。
谷垣さんが元気な姿を見せるようになると、雰囲気が変わってくるような予感がしている。

自民党の救世主になれるかどうかまでは、何とも言えないが、今の自民党で大した軋轢もなく安倍さんの首に鈴を付けれそうな人は、谷垣さんしかいない。

前代未聞だが、この人の証言を聞かない限り私の心のつかえは取れない

Wikipedia(編集部)

何とかしてこの人に証言させることだけは回避しようと、あれこれ手を回してきたが、結局はこれが安倍内閣の致命傷になりそうだというのが現在の状況ではないのかしら。

元々は大した話ではなかったのかも知れないが、ここまで来ると、もうそんなことは大した話ではありません、などといった、木で鼻を括ったような応対では済まされなくなる。

大阪地検特捜部はそろそろ籠池氏の身柄を確保しての取り調べに踏み切りそうな雲行きだが、多分、そこで再び火が噴き出す。

官邸の初期対応の誤りがここまで事を大きくしてしまった、と言っていいのだと思うが、一手の狂いがすべてを台無しにしてしまうことがある、というのはまさにこのことだろう。

籠池氏はいわゆる善良な市民とは言い難い一面を有しているが、まあ、どこにでもいそうな人である。

報道されているところからすると刑事訴追に値するようなこともしているだろうし、その証言を鵜呑みにしてもいけないのだが、その証言のすべてを虚言だ、戯言だ、などと言って一蹴することは出来ないように思う。

加計学園問題と同様に、言った言わない、貰った、渡していないという水掛け論に終わってしまうかも知れないが、総理夫人がいつまでも影に隠れていると、森友学園問題についての不信感が募る一方ではないかしら。

総理夫人を証言台に立たせるようなことは出来れば避けたいものだ、と私も思ってきたのだが、どうも無理なようである。

一寸の虫にも五分の魂、と言われているが、籠池氏の口を封じるのはやはり難しい。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年7月11日の安倍政権関連の記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。