収録に参加してわかったラジオとテレビの違い

荘司 雅彦

画像はイメージです(afromusing / flickr:編集部)

7月21日(金)、JFN「サードプレイス ~本のソムリエ~」(7月29日(土)朝5時~6時 JFN系列29局でオンエア)の収録に行ってきました。FM東京以下、JFN系列はリンク先のとおりです。

突然のお誘いで、全く打ち合わせなりの収録だったのですが、まさにこれがラジオの醍醐味なのかも、と思った次第です。

以前、テレビには何度か出演させてもらったことがありますが、テレビの場合は台本がしっかり用意されていました。台本を全く読んでいなくてリハーサルでつまづき、真鍋かおりさんに叱られた覚えがあります。

昨今は、深夜ラジオを聴くリスナーが少なくなったのかもしれませんが、私が学生だった頃はラジオの深夜放送はとても人気がありました。テレビとラジオの感覚の違いは、テレビが不特定多数に話しかけるのに対し、ラジオはリスナー個々人に話しかけるように。聞き手側が受け取るという点だと思います。

この違いは、発信環境が大きく違うことから生じるものでしょう。
テレビの場合はカメラが随所にあり複数のカメラマンが映像を撮っています。カメラマン以外にも(公開番組でなくとも)スタジオには関係者が多数いるので、出演者は自然に多数人相手に対して話しかけるようになります。それに比べ、ラジオは、対話相手がいなければ一人でマイクに向かって話すので、一人に対して話しているような感覚になるのではないでしょうか?

美声のラジオキャスターが自分一人に語りかけているという甘美な錯覚を覚えた人も、少なからずいるのではないでしょうか?

私は、「最強の勉強法」でも書いたように、映像付きよりも音声だけの教材の方が学習効果が高いと考えています。引用させていただいた医師の板倉先生の著書にも、「音声だけの方が脳が想像力を働かせるので脳の活性化につながる」と書かれていました。「テレビばかり観ていると脳の劣化が速い」という厳しいご指摘もありました。

私の新刊書「説得の戦略」を紹介していただくということだったのですが、ずいぶん横道にそれて、離婚事件や勉強法の話題、はたまた昨今の時事問題にまで発展してしまいました。芸能界のスキャンダル等に疎い私は、タジタジになってしまいました。

拙著に関して言えば、「書籍の重要部分をiPhoneメモに入れているとのことですが、昔からやっているのですか?」と問われて困ってしまいました。「はて、自分はどうやって情報を記録していたのだろう?」と後刻考えたところ、はたと思い出しました。一冊のテキストに書き込みをして「これさえ読めばOK」という状態にしていたのでした。

情報はバラバラにするのではなく集中させることによって大きな効果を持つ。
自分で書いておきながらすっかり忘れる始末。いやはや、人間の忘却力は凄まじいものであります(汗)

土曜日の早朝の放送ですので、是非お聴き下さいと言うには抵抗がありすぎます。気が向いたら録音でもして、お聴きいただければ幸いです。

荘司 雅彦
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-06-22

編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2017年7月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。