日本人の好きな果物ランキング、1位のフルーツはやっぱりこれ

黒坂 岳央

「あなたの好きなフルーツはなんですか?」この質問をするとその答えは人によって実に千差万別です。あなたにもお気に入りのフルーツがあると思いますが、それはどれか一つだけというものではなく、旬によって違ってくるのではないですか?

例えば私は春はイチゴ、夏はメロン、秋はぶどう、冬はデコポンが好きですが、人によっては

「メロンより断然スイカ!」

「ぶどうより梨が好き!」

となるでしょう。じゃあ日本人全体で見ると、よく食べるナンバーワンの果物はなに?という疑問にお答えするのが今回の記事です。

データ引用元:日本バナナ輸入組合調べ「第12回 バナナ・果物消費動向調査」2016)

もっとも食べられているフルーツ1位は「バナナ」

さて、よく食べられているフルーツ1位は「バナナ」、実に64%の人がその名をあげています。2位は「りんご」で51%、3位は「みかん」の33%となっています。

※グラフ画像は筆者が作成

やっぱりバナナは人気ですね!なんでもかつてはみかんがディフェンディングチャンピオンだったのですが、2000年以降は王者の座に変化が現れ、バナナは現在も12年間不動の1位をキープしているとのこと。私もバナナはほぼ毎日食べていますので、このバナナの人気には頷けるものがあります!

人気の理由は「安い・健康・うまい!」

人気のバナナを選んでいる理由トップ3はズバリ、「安い・健康・うまい!」というものです。

※グラフ画像は筆者が作成

これはそのまま他のフルーツにも当てはまる人気の要素!リンゴ・みかんはそれぞれ2位・3位という順位ですが、同じ理由がいえるでしょう。

世の中のトンデモ健康論には「健康にいいと思われていた○○は実はガンの元!」などやっていますが、バナナ・りんご・みかんの健康効果にツッコミを入れる人はいませんし、近所のスーパーで手頃な価格でおいてあり、そしてそのおいしさは間違いなしです。

個人的には「家にいつもある」というのがかなり重要なポイントだと思います。子供時代や学生時代は家において目につく物を食べることで、それが食習慣となるじゃありませんか?外交官の子供は家に英字新聞がおいてあるのが当たり前の環境で育つので、自然に英語に触れて興味が湧いて英語に強くなる、ということを聞きますがなんでも同じです。バナナ・りんご・みかんも手軽な価格と健康やおいしいということで家族が購入し、それが家にあるのでつい手を伸ばして食べる習慣がつく、という好循環です。

子供の食育や家族の健康に関心があるお母さん!ぜひフルーツを台所においておくようにしてください!

驚きの結果!朝食に食べるものランキング

「朝食に何を食べていますか?」という質問に対しては驚きの結果が出ました。1位はパンの70%、2位がご飯で55%、3位がバナナで26%とのことです。

この回答は年代別のものではなく、10-70代までの幅広い年代層からの回答であることに留意してください。10代の高校生と70代の高齢者では食べるものはかなり違ってくるでしょうから。

さて、1位はパンです。パンと一口に言っても色々あります。菓子パン、惣菜パン、食パン、全粒粉の健康パンなどさまざまです。ちなみにあなたが毎朝の朝食に糖質と脂質、保存料や添加物たっぷりの菓子パンを食べているなら今すぐストップ!これから学校や仕事で頑張らないといけないのに、パフォーマンスは最悪になります!

2位はご飯、日本人といえば白米のイメージがありますが「パン>ご飯」となっているのはなんだか寂しくもありますね…。ご飯であれば砂糖も脂肪分も保存料もありませんので、その点は菓子パンなどと比べると健康にいいので、Goodですね!

そして3位のバナナ。これだけなぜか「果物」というカテゴリから飛び出してしまっています。ランキングにはリンゴや、みかんなども単独でランクインしているので、正しくはそれらを合わせて「果物・フルーツ」というカテゴリでなければフェアな比較ではありません。

ランクインしているフルーツ全部(バナナ・りんご・みかん・それ以外のフルーツ)を合計すると55.2%で僅差でご飯を上回るという結果になります。まあこれは朝食にフルーツだけを食べている、というものではないのでヨーグルトやシリアルなども食べているでしょう。しかし、朝食で55.2%もの人たちが果物を口にしているというのは健康面を考えると素晴らしい結果といえるでしょう。

バナナの人気をもっと深く考えてみる

よく食べるフルーツ1位はバナナです。なぜこんなに人気なのか?ということについては「安い・健康・うまい!」という3拍子だからと結論を出しました。

でもなぜ安いのか?なぜおいしいのか?ということについて深く考えてみました。まず、バナナが安いと感じるのは100円を切るような価格(80円とか90円)でも大きくハズレを引かないという安心感があるからです。大きなスイカが500円とかで売られていたら、私は安いと思う前に「もしかしたら中身が悪いのでは?」と心配になってしまい購入を見送るでしょう。でもバナナについては150円と100円のものが並んでいたら安い方を買うことはよくあります。100円のものでも「まずいバナナ」というのはほぼありません(おつとめ品は別)。安心して安いものを買える、というバナナの品質についての信頼こそが「安い」と思わせるのでしょう。

それから手軽さと食べやすさもかなり大きな要素です。バナナは本当にどこにでもおいてあります。スーパーはもちろん、コンビニ、最近では駅の自動販売機でもおいてあります。どこでも手に入ることで食習慣化しやすく、頻繁に食べるのでますますよく食べるという好循環を生み出します。また、食材を手に取った時に「あ、これ調理が面倒くさそう」と思い、棚に商品を戻してしまった経験がないでしょうか?例えば私はドリアンを食べてみたいと思っているのですが、スーパーにおいてあったら興味があるので手には取るものの、時間的な余裕がなければ買いません。どうやって皮むきをすればいいのか分かりませんし、ゴミ出しの手間や臭いの処理を考えると気軽に手を出そうとは思わないわけです。

しかし、バナナは違います。買ってきて手で皮をむいたらOK、すぐに口に放り込んで食べられます。食材に手を伸ばして面倒臭さを感じさせないのは、バナナの人気の大きな要素でしょう。

いかがでしょうか?主にバナナの人気についてお話をしてみました。みんな大好きバナナは健康にもお財布にも優しい優れたフルーツです。ぜひ朝食の習慣にしてしまいましょう!


黒坂 岳央 フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。ブログでも情報発信中。