北朝鮮側にどれだけの成算があるのか分からないが、北朝鮮はずいぶんリスキーなことをやるものである。
北朝鮮の弾道ミサイル発射を有効に阻止できる方策が国連や国際社会にないことを見透かしたような弾道ミサイル発射実験を繰り返し、今朝は日本政府に無通告で太平洋に向けて弾道ミサイルを発射し、またまた日本領土の上空を通過させてしまった。
幸い今までのところ日本側に何らかの被害が発生した、という事実は確認されていないようだが、弾道ミサイルの発射が失敗に終われば日本の領域、領海内に着弾し、相応の被害を発生させた可能性があるのだから、日本政府として看過できない重大事態であることは間違いない。
日本に向けて北朝鮮が攻撃を始めたわけではないが、日本側としてはあらゆる事態に備えておく必要がある。
国連や国際社会が手を変え、品を変えて何とか北朝鮮の暴走を止めさせようと奔走しているが、北朝鮮の独裁者にはまったく通じないようである。
北朝鮮が国連や国際社会のルールに従わない無法者ということになったら、北朝鮮は国連の中に留まることは出来なくなるはずだ。
安倍総理の北朝鮮電撃訪問というシナリオが囁かれているが、聞く耳がない独裁者には何を言っても無駄なような気がしている。
どうやらアメリカはあまり頼りにならないようだから、日本は日本としての独自の自衛措置を考えておく必要がある。
その解があるのかどうかさえよく分かっていない状況の中での検討なので、そう簡単に結論は出せないだろうが、政治に携わる者としてこの難しい問題から逃げることは出来ない。
民進党の代表選挙を争っている前原氏も枝野氏も、さらには新党の設立に向けて奔走している若狭さんも細野さん、長島さんも、そろそろご自分の意見を開陳されるべきだろう。
次の自民党総裁選挙に出馬が確実視されている岸田さんや石破さん、野田さんなども差し障りがない範囲で考え方の方向性ぐらい表明されては如何か。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年8月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。