今週のメルマガの前半部の紹介です。
近年、「キレる高齢者」なるワードをしばしば耳にします。先日はこんな記事も話題になりました。
筆者自身も、役所や銀行の窓口でよく分からない理由でキレまくっておられる高齢者を何回か見たことがあります。熱いお茶を頭からぶっかけられたとかならわからんでもないですが、どう考えてもそこまで怒るシチュエーションではなかったですね、はい。
どうして彼らはキレるんでしょうか。本当に社会が彼ら高齢者に冷たいからでしょうか。実は、そこには個人のキャリアが深く関係しているというのが筆者の見方です。
「キレる高齢者」になるリスクチェック
キレる高齢者なるものの正体が何なのかを説明する前に、とりあえず皆さんが切れる高齢者になるリスクがどれくらいあるのかチェックしてみましょう。お手元にペンとメモ用紙を準備した上で、以下のチェックポイントに該当するだけ〇を書いていってください。見栄はったってしょうがないので正直に書きましょうね。
1.自分は頑張っているのに報われていないと思っている
2.正直、今の仕事は好きではない
3.自分の親と同じくらいには出世したいがどうも出来そうにない
4.転勤や異動が数年おきにある
5.残業を月平均60時間以上はしており、だいたい家に帰るのは21時過ぎである
6.家に一人になれる場所がなく、休日は家にいるのが苦痛だ
7.会社以外に友人がいない
8.現在、これといって趣味がない
9.平日は家族とほとんど会話をしない
10.言いたいこと言えるのは匿名でやってるtwitter上だけである
キレる高齢者ニュースを聞くたび「また老人が暴れてるのか。ほんとしょうがない連中だな」と思っているあなた!
5つ以上該当していればあなたも立派なキレる高齢者予備軍です。このまま状況が変わらなければチーム・キレる老人ズの仲間入りしてもおかしくありません。
7つも該当してるよ!というあなた!あなたは既にキレる老人ズのドラフト3位くらいの有力候補と言っていいでしょう。そういうニュースを見るたびに「明日は我が身」と覚悟しておいてください。
まあ、まさか10個全部該当なんてつわものはいないですよね、いくらなんでもね……えぇっ!?10個全部該当しちゃってるって!? あなたは既に職場でいつもイラついてる危ないヤツと見られていて「名前を呼んではいけない“あの人”」とか「twitter課長」なんてあだ名を陰でこっそりつけられていることでしょう。
さて、結論から言うと、キレる老人なるものの正体は、そのキャリアにおいて常に一定の不満を抱え込んだままきてしまい、かつ、それを発散させうる場所も老後に持ち越せなかった人たちです。そして、その兆候は現役時代の働きぶり暮らしぶりを見れば、ある程度は見て取れるものです。
以降、
切れる高齢者が増えたワケ
キレない高齢者になるためには
編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’s Labo」2017年9月7日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。