村上世彰氏が考える「悔いのないお金との付き合い方」

内藤 忍

昨日は大手町サンケイビルで村上世彰さんの特別講演会を開催しました。以前ブログに書いたこの記事をきっかけに11年ぶりに村上さんと再会し、実現した企画です。

資産デザイン研究所メール読者の方を中心にご招待したにもかかわらず、会場は350席がソールドアウト。一番広い会場が一杯になりました(写真)。

第一部では、村上さんが子供向けのお金の話、そして第二部では私がモデレーターに入り、「生涯投資家」の内容に基づき村上さんの投資哲学、今までのビジネスの振り返りなど興味深い話ばかり。2時間半は短すぎました。

「お金とは何か」は深淵で難しいテーマです。ただ1つ言える事は、お金を稼ぐ事はとても大切ですが、それをどのように活用するかは、それ以上に大切だということです。

手に入れたお金をため込んでいるだけで有効に活用しなければ、それには価値はありません。むしろ、世の中に対して悪い影響を与えているとも言えるのです。

利益を積み上げている企業には、現金・預金で眠っているお金にしておくのではなく、それを再投資や株主への配当という形での還元をすべき。それを担保してくれる仕組みがコーポレート・ガバナンス。これが村上さんがずっと唱えている資本主義のあるべき姿です。

個人投資家も同じです。使う当てのないお金をいくら持っていても「死に金」です。だから、自分にとって必要なお金がいくらなのかを知り、それを手に入れる方法考えることこそ、人生を豊かにします。

村上さんは、お金の有意義な使い方を真剣に考えています。自身の資産について村上財団を通じ、社会に還元させる方法を模索しています。

かつての村上ファンドやその後の活動では、投資家として世界を股にかけて活躍されたお父様から投資哲学を学んだ。そして、今はクリスチャンである奥様に困っている人に手を差し伸べる奉仕を学んでいるそうです。お金の稼ぎ方とお金の使い方を2人の身近にいる人から学び、それを今の生き方に反映させているのです。

村上さんは、昨日の講演を本格的な皮切りに、これから数年で日本中を回って、子供のためのお金の教育を広げていきたいと考えているそうです。また資産デザイン研究所とコラボレーションして講演会を企画したいと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年9月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。