東京が世界一魅力的な都市になる日は近い

世界の都市の中でどこに住みたいか?私は迷わず東京と答えます。観光で行きたい街はたくさんありますが、長期で生活したいと思える街は、現時点では東京以外考えられません。

森記念財団が設立した都市戦略研究所が発表する世界の都市総合力ランキング2017では、ロンドン、ニューヨークに続いて、東京が第3位に入りました(図表)。

これは都市の力を表す6分野(経済、研究開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセス)における分野別ランキングから都市の魅力を数値化したものです。

評価の方法には議論があると思いますが、出てきた結果に個人的にはあまり違和感はありません。

上位の都市のランキングは比較的安定しています。ロンドンは、オリンピック開催後も都市としての魅力を高め続け、2位のニューヨークとの差を広げています。東京は昨年パリを抜いて3位になりました。

東京は国内の都市と比較するのではなく、グローバルに世界の主要都市と比較してみる。名古屋や大阪と比較するのではなく、ロンドン、ニューヨーク、パリといった世界のトップ都市と比較すると、東京に対する評価は違った見え方になってきます。残念ながら日本国内における東京23区とそれ以外の格差はこれからもどんどん広がっていくことでしょう。

これは、資産運用の観点からも同じです。今や東京23区は日本の他の都市と比較する投資対象というより、世界の主要都市との魅力を問われる街になってきています。不動産価格もそのような比較から変わっていく可能性があるというのが私の見立てです。

海外からの観光客が増え留学生の数も増加している日本。その中でも東京が突出してグローバル化し、外国人からの評価がさらに高まれば、投資対象としての注目度がさらに上がっていくと思います。

ニューヨークに肉薄する東京は2020年の東京オリンピックを控え、ロンドンと同じようにさらなるランキングの上昇が期待できます。一方のロンドンは今後イギリスのEU離脱の影響を受けて都市の魅力が下がるかもしれません。

東京が世界で一番魅力的な都市になる可能性は高まっています。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年10月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。