リスクを早く取った人の方がきっとうまくいく

資産運用のセミナーに来る方で、受講後すぐに投資行動に移す人はあまり多くありません。新しいことを始めるのですから、リスクや不安が先に立って、やらない理由を探してしまうのは無理のないことかもしれません。

しかし、しばらく時間が経ってから振り返ってみると、このように考えすぎて行動しない「真面目な人」よりも、とりあえず何となく始めてしまう良い意味で「いい加減な人」の方が成功しているのです。

来月開催するこちらのセミナーにゲストとして登壇するM氏も、そんな1人です。M氏は丸の内朝大学マネーコミュニケーションクラスの受講生ですが、同じ時期に受講して、考え過ぎて何もアクションを起こさなかったメンバーとは、短い間に経済的に随分差が付いてしまいました。

私が、セミナーで学ぶだけではなく、アクションすることをいつも強調しているのは、資産運用とは実際にやってみないとわからないことがたくさんあるからです。理論を学んでも実際に始めてみると想定外のことが色々起こります。その経験から更に成長していくことで、将来の大きな財産が得られるのです。

つまり、やらないより「やったもん勝ち」ということです。

また、現在のように変化が激しい時代は、過去の経験の延長戦上から未来を判断しても正しい答えは得られません。それよりも、新しい環境を柔軟に受け入れ、「走りながら考える」方がうまくいく可能性が圧倒的に高まるのです。

頭の良い人、ロジカルな人ほど、過去の経験や情報に囚われて、やらない言い訳を考えて、チャンスを逃していきます。

M氏の資産運用からの収益は年間500万円。それまでは金融資産でコツコツと資産形成していたそうです。この2年半の実績は、過去のやり方に囚われていたら、絶対に実現できない成果です。

資産運用にはリスクが付きものですが、リスクのないところにリターンはありません。大切なのは、自分のリスク許容度を知り、その中でまず始めてみることです。世の中に存在するリスクは一般に過大評価される傾向があります。実際にやってみると自分が思うほど大したリスクではない。そんな経験をしている個人投資家はたくさんいます。それに小さな失敗であれば、致命傷にはなりませんから、撤退してまた別のチャンスを探せば良いのです。

無謀なリスクは論外ですが、自分に合ったリスクを早く取った人の方がきっとうまくいく。これは投資だけに限らない、人生の大原則ではないかと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年10月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。