いよいよ第48回衆議院総選挙の投開票日を迎えました。
台風上陸と重なり、全国で投票率の低下が予想されています。
こうした中で、地元である市川市の状況について、この機会に投票率から少し考えてみたいと思います。
図表1: 市川市における投票率の推移(衆院選)
市川市における衆議院総選挙の投票率は、ここ数回は毎回下がっていく傾向にあり、2005年時に62.74%だった投票率は、2009年に63.38%と上がったものの、2012年には57.49%、2014年には49.91%まで下がってしまいました。
こうした傾向の中、今回は投票日に台風が重なり、どうなってしまうかのかと心配になります。
図表2: 市川市における投票率と国平均との差の推移(衆院選)
こうした市川市内における投票率も国全体の投票率の推移と比較してみて見ると、市川市内の傾向もよりはっきりと見えてきます。
国の投票率より千葉県の投票率が低く、その千葉県の投票率よりも市川市の投票率が低く、市川市内の投票率では、常に市中央部から南部にかけての5区部分より、北部の6区部分の方が投票率が高くなる傾向にあります。
国の投票率とそれぞれの投票率の差で見ていくと、千葉県、市川市全体、市川市の5区部分投票率はほぼ同じ傾向を示しているのに対して、6区部分の投票率については、国の投票率との差をどんどんと詰めて、前回の2014年の衆議院総選挙においてはほぼ同じ投票率になっている事も大きな特徴と言えます。
ちなみに前回の衆議院総選挙において市川市内で最も投票率が高かったのは、市川地域ふれあい館の61.46%、逆に最も低かったのは富美浜地域ふれあい館の38.79%でした。
面白いのは、「投票率が低い」と揶揄されることの多い市川市内における投票率でも60%以上の高い地域もあり、またその差は22.67%にも上るということでしょうか。
市内にも様々な地域性がありますが、こうした投票率などにもその地域の特性が出ているのかもしれません。
図表3: 市川市における投票率の推移(市長選)
国の投票率に比べて、常に低い市川市の投票率ですが、それでも衆議院総選挙における投票率はまだまだ高い方だとも言えます。
今回の投票率がどの程度になるかはまだ分かりませんが、2005年からこれまでのデータで見ると、国の平均62.19%に対して、千葉県平均は59.80%、市川市平均が58.38%、市川市部分の5区平均は57.57%、6区平均は60.36%ですが、一方で11月に予定されている市川市長選挙などは同じ2005年からこれまでのデータで市川市全体の平均が25.44%、市川市内の6区部分の平均でも29.27%、5区部分に至っては24.15%という有様です。
今回の衆議院総選挙における投票率も心配ではありますが、その先、11月26日投開票予定の市川市長選挙についても今から関心を高めていただきながら、少なくとも衆議院同様の市川市民の皆さんに関心を持ってもらえる様にしてもらえればと思ったりしています。
図表4: 市川市における10代の投票率(2016参院選)
こうして書いていくと悲観的な話が続きますが、市川市の中にも明るい話題もあります。
投票率という視点から考えた際に挙げられるその一つが10代の投票率です。
2015年の公職選挙法の法改正によって「18歳選挙権」が実現しました。
この「18歳選挙権」を実現したのが高橋亮平である事はこれまでも話をしてきたところですが、初めて「18歳選挙権」によって実施された2016年の参議院選挙の際、市川市では市全体の投票率が51.38%(県内37位)だったにも関わらず、18歳の投票率は56.74%(県内14位)、19歳の投票率も47.49%(県内18位)と高く、中でも18歳の投票率と全体平均の差は、むしろ18歳の方が5.36%も高いという極端な結果になりました。
「投票率が低い」と言われるこの市川市においては、今回の衆議院選挙においてもこの18歳、19歳といった若い世代の投票率についても注目です。
「選挙と言われてもあまり関心が湧かない」と思われる市民の皆さんも多いかとは思いますが、是非皆さんの生活にとっても大きな影響を受ける問題だと共有していただければと思っています。